第19話 守護霊で思いやり
文字数 925文字
他人に何かを与えようなんて、考えたこともなかった。
こんにちはー！まだ募金集めしてるんだー。あれ？このオバサンは新人さん？
あ！あなたは確か初デート中に募金してくださったユーリさん！
あっ、この人は、えーと、近所の劇団の人で、ちょっと募金集めを手伝ってくれてるんです…。
はーい！新人のアイで～す♥️
あはっ！うける～。
(目が、笑ってないですよ…。)
そ、そういえばこの前の初デートは上手く行ったんですか？？
それがさ～、聞いてくれる？あの人、顔はいいんだけど私が募金してるの見て「オレなら絶対募金なんてしないなー。ってか募金って何のためにするの？アフリカの子どもとかあんま自分に関係無くない？」とか言うの！マジ最悪だよ～！
わおー、そんなこと言う人には見えなかったです…。
残念ながらそういう人もいるから仕方ないわよ。でもあなたはそういうことをいう人は顔が良くっても好きになれなかったの？
だってぇー人がよかれと思ってやってることを全否定してくる人なんてヤじゃない？付き合っても自分の価値観と違うことするといちいち否定してきそうで面倒じゃん？
な、なるほどー。
だから、あの日は「あなたの守護霊と波長が合わない」って言って帰ってきちゃった～。
守護霊？も、もしかしてしゅごい霊とか見える方ですか…？
…。
やだー見える訳ないじゃん！守護霊なら本人が悪いわけじゃないから言いやすいし、ちょっと頭オカシイ女だと思われるから変に追いかけられたりしなそうじゃん？
あなた、素晴らしいわね！相手を傷付けない気遣いと自分を守る知恵ね！
なるほどなぁ。ストーカーとかされても困りますもんね。
私、学校の勉強は出来ないけど、恋愛の成功率はけっこういいんだよ～♪
帰っちゃった彼にももう少し思いやりと知恵があれば違ったかもしれないわ。それを伝えられなかった私の責任ねぇ…。
あの…、お久しぶりです。
あ！また来てくれたんですね～♪
よかった、もう二度と顔を出してくれないかと思ってました。
このふたり、ちょっと意外な組み合わせ…。
いよいよ次回ラスト！このタイプの全然違うふたりはどんなシナジーを生み出すのか！
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