第11話

文字数 868文字

帰りにファミリーレストランで父と合流することになっていたので先生に向かってもらう。
「どうだった~?」
「自由そうな学校でしたね、いいかもしれないです。」
「そっかそっかぁ。」
実際にいい学校そうだなと思った、教頭先生がとても優しいく親身になろうとしてくれる雰囲気だったから少し安心してしまった、あまり気構え無くていい大人は久しぶりで力が抜けた気がした。

ファミリーレストランに着けば出入り口に父が居た。
「こんばんは、今日は娘がお世話になりましてありがとうございます。」
「いえいえ~とんでもない、今日はね、りりこも学校いいかもって言ってくれたので行ってよかったですよ~!」
「ほぉ、そうなの?」
「うん、行ってもいいかも。」
「ほぉほぉ、とりあえずご飯食べましょうか。」
「そうですね!」
父と外食、何回目だろう、何回したことあったかわからないけど久しぶりだ。
テーブルについて何を食べるか見て、ドリンクバーを3つとそれぞれの食事、私のデザートを頼んでもいいか確認したところ良いと返事が来たので私のデザートも1つ注文した。
父が女性のいる前でいいえとだめですよと言うはずがないと考えての発言だったが、実際そうで自分の考えに安心した。
それほど私にとって魅力的には思えない話が続いた気がする、学校の事、テストを受けていないから測定不能で、2期入試は難しいだろうから1期で受験しようと考えているなど先生が言っていて、父が返事をしていた。
父の返事は娘が勝手にするだろうから俺には関係ありませんよの意だ。
先生はわかっているんだろうか、私の事なのにここでも私は上の空だった、学校に毎日しっかりと遅刻をせずに登校する、楽しい学校生活なんて期待していなかった、アルバイトついでに高校卒業の資格が欲しかっただけだから、何にも期待しなくていいのに、楽しそうで自由度の高そうな学校だなどと先生が言っていたところで、先生には大変失礼なことに私たち家族は別の意味で上の空なのだ。

お会計は父が持った、当たり前だと、父は女性に財布を出させるものではないと幼少期に言っていたのを記憶している。
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