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文字数 512文字
付き合い始めの頃、ミユキを僕の下宿に連れてきたことがある。その時はサトミも一緒だった。ミユキとサトミは同じバトミントン部だった。
僕の部屋には、買ったばかりのヤマハのガットギターと、安いステレオとハンガーラックとほとんど使わない机のほかは、何もない殺風景なものだった。
「三木君、ギター弾くが」
「いや、まだ買ったばっかりやけん、ほとんど弾けん。ギターより本当はドラムをやりたいがやけんど」
「本当にやりたいがやったら、バンドの人紹介するけん、教えてもろうたらええわ」
「いやそこまで、本格的にやる気はないけんど」
僕は部屋に入ってから、ずっとサトミとばかり話していることを気にしながら、サトミが僕にばかり話しかけてくるため、それに合わせていた。
「三木君って、めんくいなが」
しばらくして、唐突にサトミが聞いてきた。
「いや別に、オレは、ゴハン類も好きやけん」
面白くもないジョークを言った後、ミユキの表情が少し曇ったことに気がついた。けっして美人とは言えない、ミユキの前で何か悪いことを言ってしまった気がした。また、そんな話題を引き出したサトミにも、意地の悪さを感じた。
結局その日のミユキは、ほとんど口をきかずに帰ってしまった。
僕の部屋には、買ったばかりのヤマハのガットギターと、安いステレオとハンガーラックとほとんど使わない机のほかは、何もない殺風景なものだった。
「三木君、ギター弾くが」
「いや、まだ買ったばっかりやけん、ほとんど弾けん。ギターより本当はドラムをやりたいがやけんど」
「本当にやりたいがやったら、バンドの人紹介するけん、教えてもろうたらええわ」
「いやそこまで、本格的にやる気はないけんど」
僕は部屋に入ってから、ずっとサトミとばかり話していることを気にしながら、サトミが僕にばかり話しかけてくるため、それに合わせていた。
「三木君って、めんくいなが」
しばらくして、唐突にサトミが聞いてきた。
「いや別に、オレは、ゴハン類も好きやけん」
面白くもないジョークを言った後、ミユキの表情が少し曇ったことに気がついた。けっして美人とは言えない、ミユキの前で何か悪いことを言ってしまった気がした。また、そんな話題を引き出したサトミにも、意地の悪さを感じた。
結局その日のミユキは、ほとんど口をきかずに帰ってしまった。
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