第17話:大洋の村に高齢者シェアHを2

文字数 1,860文字

 牡蠣「かき」が、苦手な人のために薄切りの豚肉でとんかつ二枚あげておきますと言った。なすの味噌汁とレンコンの煮付け、かきフライ、とんかつで、お腹いっぱい食べた。その後、地元に住む、清水さんに、質問させてもらった。

 まず名物を聞くと、行方「なめがた」のさつまいも「紅はるか」、乾燥芋、レンコン、茨城県は農産物の宝庫で米、ナス、ピーマン、ネギ、白菜、キャベツ等々が有名。霞ヶ浦のワカサギ、利根川のテナガエビと非常に多いそうだ。おすすめのドライブコースを聞くと国道51号線を北上して大洗、那珂湊、国営ひたち海浜公園。

 西方面に行けば、北浦と霞ヶ浦に架かる大橋を渡って霞ヶ浦を抜けて土浦へ、さらに行けば、つくば学園都市、北上して筑波山。ここから南に下がれば鹿島、潮来経由で、そこを南下すれば、成田、東方面には銚子、犬吠埼などが名所が多く、景色を楽しめると言った。気候を聞くと海からの風が強く、海水浴は厳しい。

 暑さ寒さも普通。塩害と風の強いのが難点。雪は、滅多に降らないと言った。良い所は、何と言っても、霞ヶ浦の景色、さつまいも、レンコン、農産物が特に安く、総じて物価は安いと話してくれた。清水さんが帰宅後、入浴し、各自、早めに床についた。翌朝、山下が、珈琲をいれてくれ、その良い香りで、皆、起きて、朝食をとった。

 山下が今日は、水戸方面に北上か、西に向かい霞ヶ浦、土浦、つくば、又は、南下して、成田か銚子方面、どれが良いと聞くと、女性達が那珂湊へ行き、魚を食べ買い物もしたい言うので決まった。朝9時半に51号線を北上、一車線だが空いていて一時間強で那珂湊に到着。まだ早いので、ひたちなか海浜公園に向かった。

 広い公園にスイセン、ハナモモ、チューリップが綺麗。10時半に入館して、植物を見て回った。その後、那珂湊お魚市場へ行き、寿司屋に入り丼物を頼んでゆっくりと味わった。旨いのは、もちろん、色鮮やかな、魚が豪快に丼に盛りつけてあった。食後に大洗のめんたいパークに行きたいと言うので向かった。

 そこは、有名な明太子「かねふく・めいたいこ」の製造工場だった。ゆっくり一時間かけて工場、施設の見学をした。フードコーナーでも「めんたい・おにぎり」や「明太ソフトクリーム」を楽しんで14時に出発。その後、北山がせっかく水戸の近くに来たのだから水戸の偕楽園と見学して納豆も買って行こうと言う事になった。

 偕楽園を少し歩き、近くの「徳川ミュージアム」も見学した。結構、歩いたので車で寝る人もいた。3時に水戸を後にして帰路につき、4時過ぎ鉾田の老人シェアハウスに着いた。また、賄いの清水さんが来られて焼き魚の夕食を作ってくれた。夕食後の雑談で、今日、大洗、水戸へ観光に行ってきたことを話した。

 すると、清水さんが、ここらは、昔、都会というと水戸で、買い物や、デパートの食堂を楽しみにしていたと話してくれた。大洗の魚市場は、近所の人が行く時に、良く買い物を頼んでものだと言った。時間的には土浦と水戸、同じ位かも知れないと言った。千葉の方に行く事は滅多にないそうだ。

 ここも過疎化がひどくて大きな農家の跡取りが都会に出て帰ってこなくて、空き屋が増えている。農家ではシェアハウスにしてもらった方が家が長持ちするし土地の持ち主も売らずに、貸す事によって年金みたいに収入になるのはありがたいと思っている様だ。清水さんにお礼を言い別れて入浴後、就寝。翌日、10時頃、石島さん達がやってきた。

石島さんが、開口一番、どうでしたかというので、山下さんが、スーパー1軒、大きな病院まで車で1時間、天然温泉なしで正直言って、不便という感じだと答えた。そうですか、やっぱりと石島さんが言うと、佐島さんが家が広くて良い。また大きな国道にも面してる大きな農家のシェアハウスは住み心地も良いと言った。

 石島さんが、こう言う大きめの農家の空き屋が、まだ、ありそうなんですが、話を進めても問題ないという事ですかと聞き返すとそう思いますと答えた。場所の不便さは、ありますが、こんなに大きな農家と離れを持ち防風林まである家は、全国的にも少ないじゃないですかと言った。

 シェアハウスとして、広く、明るい日射しが入り、庭が広く、日常生活するには、むしろ良い方かも知れないと言った。これには他の3人も住みやすさはあるかもしれないと賛同してくれた。石島が面「地域」として考えるのではなく点「家」としてシェアハウスを見る事ができると言うことですかと聞き返した。それに対し、その通りと答えた。
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