序 オーバーチュア(4)

文字数 7,714文字

 カロリウムは運動エネルギーを一瞬で凍結し、コーティングする技術で生成する。当初は容量限界のあるバッテリーに代わる蓄電装置を目指して開発していた。一定の電圧を放出し続けるバッテリーと異なり、解凍すると一瞬で運動エネルギーを最大に開放する。エネルギーは周囲の物質をプラズマへ相転移するまでに光熱を発する。エネルギーの安定供給には程遠く、明らかな欠陥品だった。
 一方で兵器として見た場合、使い勝手は破格だった。放射線が発生せず、効果範囲の制御がエネルギーの圧縮量により容易な為だ。更に一帯に生物兵器や放射性物質を一瞬で分解出来るので、使用する場所も問わなかった。
 先進国は核兵器に代わり、カロリウム弾頭のロケット弾を開発して状況を問わずに使用した。エネルギー輸送の欠陥品は戦術から戦略、外交にまで使える万能兵器に変わったのだ。
 代わりにパワーバランスだけではなく環境をも捻じ曲げた。熱量を伴う性質から温暖化が加速したのである。国連はカロリウムを所持している国家に直ちに開発と使用を禁止する通達を出し、使用を禁止した。
 カロリウムは外交以外に使い道がなくなり、核や石綿をはじめとした、便利すぎる資源と同じ問題に直面した。解体に危険を伴う為、処分が出来なくなったのだ。
 世界は日本にカロリウムの解体を委任した。魔道力学を用いた場合のみ、解体が可能だと判明したからだ。日本も他に外貨を稼ぐ手段がないので、大人しく受け入れた。以降はこぞって日本にカロリウムを送りつけた。表向きは研究と不足しているエネルギーの安価な供給を理由にしているが、実際には押し付けでしかない。
 受け入れた日本は魔道力学で解体し、エネルギーに変換していると公表している。実際には回収出来るエネルギーはわずかで、処分するのに繊細な作業と膨大な設備が必要になる。殆どは港の地下や駐屯地にある専用の空間に保管している。
 コンクリートの壁が下から昇っていく。
 壁に記したマークが地下520メートルを示し、扉の下が立っている台と重なって止まった。扉は20メートル程の高さで、大型自動車が5台並んでも余裕がある幅だ。
 扉が鈍い金属音を立てて自動で開く。地下に入り込むのは関係者しかいないのでセキュリティは最低限で済む。扉の先から空気がなだれ込んで風が吹いた。外と内部の空気圧を調整している。
 風は間もなく止んだ。
 扉の先は一つの区画が成立する空間で、天井は立っている場所から50メートル近い高さにある。脇はコンクリートで作った分厚い棚があり、無数のコンテナが積んである。中央には輸送車が止まっている。クレーンと6、7メートル程の人型のロボットが、共同でコンテナを運び出して棚に運んでいる。
 奥は穴が開いていて、下に待機している列車にコンテナを積んでいる。コンテナはカロリウム弾頭が入っていて、各駐屯地で保管して解体する。
 作業をしているロボット達はレガート達を検知した。一斉にレガートの前に集まった。
 ロボットに入って操作をしている隊員は、カメラを通してレガートの姿を認めた。
『ドクター・ロンですね。司令より話を聞いています。荷物を預かっています。今お持ちします』
 ロボット達の1機は対象のコンテナに向かった。
「宅配の中身は」レガートはロボットに尋ねた。
『私どもには理解出来ません。届いた時に貴方に連絡せよと命令を受けただけです』
「私はカロリウムなんていらないわよ」
 ロボット達は棚に並んでいるコンテナの番号を照合し、キーを入力して開けた。隙間なくケースが詰まっている。ケースに記述してあるコードを読み込んだ。対象者と指示が映る。指示通りに手前にある1メートル四方のケースを取り出し、両手に抱えてエレベーターを向かった。内容物に振動に弱い物質が入っている可能性があるので、壁のない作業用エレベーターを使った。ロボット自体の振動は腕とマニピュレーターの振動を相殺して荷物に届かない仕組みだ。レガートの元に向かい、ケースを置いた。
「スキャンはしたの」
『しました。火薬を含めた化学物質は確認出来ません。リブラは98%は安全だと判断しています』レガートの隣にいる隊員はケースに近づいた。セキュリティ端末はバッテリー式で、認証した場合のみ外れる仕組みになっている。
「50個のうち1個は確実に爆発するのよ。耐爆スーツでも持っているならまだしもね、素人が爆弾解体を請け負うなんて聞いた試しがないわよ」ケースに近づき、開け口に付いているセキュリティ端末に目をやった。
 レガートは液晶画面の内容を読んだ。送り主はアメリカの量子物理学研究所で、榎本の名前がローマ字で打ち込んである。アメリカの研究所で解析し、欧州経由で朝鮮の船に乗せたと記述している。回りくどく輸送する理由は偽装しかない。魔道力学としてではなく、別の意味でも重大な荷物が入っていると推測した。カードを取り出し、スロットに通した。
 セキュリティ端末から電子音が鳴った。直後にモーター音がしてケースが開いた。
 中身はカードが1枚と、油が詰まった透明な立方体に入った1枚のチップが入っている。
 レガートはあ然とした。わざわざカロリウムの保管庫に呼び出すからには、相当な危険物質が入っていると予測していた。カードを手に取った。在留外国人が所有するカードと同じ規格だ。違いは半透明で内部に小型チップとディスプレイが付いている。
 隊員は興味深くカードを眺めているレガートの隣に来た。「何かありましたか」
 レガートはタブレット状の端末を取り出し、カードを重ねて読み込んだ。
 端末はカード内のデータを読み込み、ディスプレイに写した。メッセージが現れる。
 レガートはメッセージを一通り読んだ。コンテナの内部に入っている物資のリストと共に、カードに予めインプットしてある内容が映っている。内容は魔道力学の研究に関する内容だ。笑みを浮かべ、チップを手に取って眺めた。暫くしてカードを懐にしまい、ロボットの前に出た。「コンテナに案内して」
 ロボットは人間の歩くペースに合わせてコンテナに向かった。
 レガートと隊員はロボットに続いた。
 ロボットはレガート達を連れてコンテナの前に着いた。
「出来るだけおろして」レガートはロボットに頼んだ。「大丈夫よ」
 ロボット達は互いにうなづき、コンテナに入っているケースを丁寧におろした。ケースは徹底してシールドしていて、カード状のセキュリティ端末が付いている。
 レガートはケースに近づき、セキュリティ端末と自身が持っている端末とを重ねた。内容の詳細なデータがディスプレイに映る。
 隊員はレガートが見ているデータをのぞき見た。何が書いてあるのか理解出来ない。
 レガートは隊員の方を向いた。「APWの部品よ、東安部の駐屯地に運んで」
「APWですか」
 レガートは隊員を見てうなづいた。アメリカの魔道力学研究所が日本でデータを取る為に送った物資の試作品だ。APWに搭載するには小型で心もとないが、プロトタイプが存在するだけでも十分楽だ。魔道力学の研究は世界で禁止しているので、表に出来ない。分解して魔道力学者でなければ開けず、解析も出来ない状態で送ったのだ。
「コンテナごとですか」
 レガートはロボットが次々に置いたケースを解析した。同じ結果が映っている。「ええ」曖昧に答えた。魔道力学は世界で禁止しているので、地下に潜っている。廃れゆくならと魔道力学の先進である日本で実験するのは分かるが、専売特許と言える技術を簡単に明け渡すのかと疑問を覚えた。
 隊員はロボットに近づいた。
「コンテナを運べってよ」
 ロボット達は一斉にレガートの方を向いた。『了解です』
 レガートは一息付いて立ち上がった。地下に潜っている技術を表に出さない。カロリウムの輸送を装ったのだと察した。神妙な表情をし、データに含んであるメッセージを眺めた。縮退のデータを同じ手段で輸送する旨の内容が書いてある。自分を呼び出した理由を理解した。仲介者の役割を与えたのだ。



 榎本は会議室で代理ロボットと対峙していた。手元にはキーボードとディスプレイが置いてある。
 代理ロボットは鳥を模した形状で、後ろにモニターが置いてある。モニターには東安部の現状を示すデータが映っている。
『確かに君の言う通りだ。リブラは20年以上稼働を続け、限界にきている』
 会議室が暗くなり、東京の映像が壁一帯に映る。高層ビルの元でロボットが巡回していて、人々が談話しながらモニターのニュースに目を向けている。内容は軒並み日本人の活躍や偽の国民の犯罪報道だ。
『真の国民に何も生産をせず、消費するだけの経済を変えろと言っても無理だ。幸せにまみれた人間が簡単に手放すかと言えば否だからな』
「永遠の幸福、快楽を人は地獄と呼ぶがね」榎本は苦笑いをした。永遠に当たり続けるギャンブルを続けるギャンブラーはいない。ギャンブルは外れるから欲望を駆り立てるのだ。「仮に永遠の幸福があるとすれば、永遠の不幸も存在する。偽の国民は真の国民の代わりに不幸を背負う。幸福のみに生きる者と不幸のみに生きる者を同列に扱う時点で、リブラには相当な負担だ。平等とは何かを永遠に計算し続けるのだからね」
『人工知能に哲学の問題を問うか。リブラは無視する。科学は自らの尺で解決出来ない問題は存在しないとみなすからな』
 映像が消え、会議室は明るくなった。
『リブラは我が国の安定、最適な継続の手段に現在のシステムを採用した。自動運転のエアコンで調整した部屋と同じで快適だ。君は快適な部屋がディストピアだと言うのかね』
「部屋に人が詰まっている状態だ。一人一人の管理に目を向ける程、リブラはきめ細かくはない」
 代理ロボットの首が左右に動いた。『アナログの魂とデジタルの人工知能を融合した、君が開発した新世代のシステムをリブラの後継に組み込む。本来なら人の社会で律するが、真の国民は騒ぎ立て、子供を作る以外に何も生産出来ない。体だけが成熟した幼児だよ』
「人自身に管理を期待しない、と」
『力がないんだよ。我々の想像を超えて劣っているんだ。真の国民は無菌室の世界でしか生きていけない。ユートピアの部屋から解き放てば死が待つだけだ。まさかだが、皆殺しにして日本人の遺伝子を滅ぼすか』
「開放は時間の問題だ。近くリブラは訓練を仕向けてくる」榎本はうつむき、手元にあるディスプレイに目をやった。計画のロードマップを中心とした情報と共にリブラの設立時のシミュレーションが映っている。リブラは無限に情報を吸収し、細かく伸びていく。土である人々を固定し、安定に導く存在だ。自然のままに伸び続ける現象は平等だ。真の国民だけではなく政治結社の人間すらも干渉出来ない。
 モニターの電源が切れた。
 榎本はため息をついた。園田の言動も理解出来る。真の国民はリブラの加護で外を知らずに生きている。今のまま存続は可能だが、資源には限界がある。緩やかに死を迎えるだけだ。リブラは釣り合いと生存を至上とする限り、現状を容認しない。誰もが知り得ない手段を持ってくるのは予想済みだが、打ってくる手が何なのか分からないのが問題だ。絶滅をも手札に入れているとなれば、場に出す前にゲームを降りる必要がある。人工知能が支配している現状では、自立を得るには影響がない場所に逃れるより術はない。
 時計を見た。午後1時半を示している。予定では双子を開放する時刻だ。席を立ち、会議室を出て双子がいる空間に向かった。
 空間内ではカプセルから水を抜く作業をしている。レガートの姿はない。
 榎本はカプセルに近づいた。
 隊員の一人か駆け寄ってきた。「お館様、御用ですか」
「立ち会いに来た」双子の元にクルーから一歩離れた距離に近づいた。
 クルーはコントロールパネルを見て、カプセルの状況を確認している。
「今は何をしている」
「液体を肺から取り除く作業と、空気になじませる工程があります。抜いてから暫くは空気になじませます」
 カプセルの内部にいる双子がむせ始めた。肺に残った液体が気化している。
「本当に大丈夫かね」榎本は双子の状況を見て、改めてクルーに尋ねた。
「液体呼吸は一般の手術にも使っています。幼児を含め死亡例は確認していません。安全ですよ」
 榎本は双子の状態を飽きずに見ていた。水が抜け、双子はせき込み続けている。体中に付いているコードが痛々しかった。



 翌日には暮広と沙雪と名付けた双子は回復していた。体調も問題なく、1週間経過して無事に退院した。
 榎本はクルーと話をして、二人を駐屯地の地下にある植物園に案内した。レガートも共に散歩をしている。
 植物園は作物の遺伝子プールだけではなく、鑑賞を兼ねた娯楽と安心を提供する空間でもある。20メートル程の高さの天井に付く照明は、地上に着く頃には柔らかくなる。露の付いた植物はつややかな色を放っていた。
 双子は同じ坊主姿の格好で植物園の通路を駆けている。
「昨日、港で確認をしました」レザートはタブレット上の端末を起動し、リストを写した。リストには魔道力学の一つである縮退に必要な高次元宇宙や加速器のデータが映っている。「海外の研究所と連携するなんて、外に漏れたら日本が唯一世界に誇る要素が消えます」
「漏れる、か」榎本は暮広と沙雪を見た。二人ははしゃいで植物園の通路を駆けている。立ち止まり、周囲を見つめた。熱帯雨林を模したエリアで、濃い緑の葉を生やした木々と、ランを中心とする植物が生い茂っている。「計画の最終目標は分かるか」
「異世界への居住です」
 榎本はうなづいた。「宇宙開発以来の人類が別世界に旅立つ計画だ。我が国は先がない。一見、魔動力学が発展している未来があるが、実際には外国が技術を取り出す為に狙っている。最後には根こそぎに奪い何もなくなる」
 レガートは顔をしかめた。居住地であるアメリカも魔道力学の技術を奪う機会を狙っている。
「我が国には資源も人もない。真の国民は堕落し、偽の国民は国家を恨み愛国の為に動かない。魔道力学を含め、我が国で育て上げた研究成果は我が国には残らん。消えゆくなら、求める人間にくれてやっても文句はない」榎本はレガートの方を向いた。
 レガートは眉をひそめた。「私は一介の、ましてアメリカの魔道力学者ですよ。いかに引き継いでも金に変えるに決まっています。貴方程の崇高さはないのですよ」
「月は誰が所有しているか知っているか」榎本は天井を見てレガートに尋ねた。天井は無数のLEDの照明が備え付けてあり、真っ白な光を放っている。
 レガートは眉をひそめた。
「異世界も同じで誰の所有物でもなく、人類が未来の為に共有する財産だ。魔道力学の地位向上を目標とする君なら分かろう。強大な力と技術は共存と発展の為にある。発展の為には理由を問わずに託すよりない」
 レガートはうなづいた。壮大な目標の為、今をもがいているのは榎本も同じだ。
「特に二人を守ってやってくれ。力を欲する者共が奪う前に、リブラが裏切りと終わりのカードを場に出す前に達成せねばならんのだ」
「はい」レガートは暮広と沙雪に目をやった。沙雪と暮広は植物の前で立ち止まっていた。
 暮広はまだら模様の入った、硬い葉の植物に興味を持って触った。「硬いね、格好いい」
「葉っぱだけで花が咲いてないよ」
 暮広は沙雪の方を向いた。眉間にシワを寄せている。「葉っぱが格好いいから、いいの」
「変なの」沙雪は近くに生えているピンク色がかった白い花に興味を持ち、花壇へ足を踏み込んだ。
「いけないんだ」暮広は沙雪に注意した。
「何よ、勝手に植物に触ってたくせに」沙雪は怒り気味に声を上げた。
「触るだけならいいんだよ」
「駄目に決まってるじゃない」沙雪は暮広の方をつかんで揺らした。
 レガートは二人がもめているのを見て、近づいた。「何をしてるの」
 暮広はレガートのズボンの裾を引っ張った。「駄目だって言ってるのに、勝手に入っちゃうんだよ」
「だって、近づかないとお花が見えないんだもん」沙雪はレガートに近づいた。
 レガートは花壇で土が見えている箇所を見つけ、足を踏み込んだ。「来なさい」
 暮広と沙雪は、レガートに続いて白い花に近づいた。
「きれいな花」沙雪は白い花を見つめていた。
「時期がずれているけどね。シンビジューム・インシグネって植物よ」
 暮広は眉をひそめた。「長い名前だね」
「シンビジュームってランの、インシグネって種類なの」
「ランってすごいの」沙雪は興味深く沙雪に尋ねた。
「すごいも何も、種類は一杯あるのよ」レガートは周囲を見回した。ランが木からつるしてある。「周りで咲いているのは皆、ランよ」
「へえ」沙雪は目を丸くして、木に着生しているランの花に見入った。
 暮広は白い花に近づいた。イネ科の植物に似た細い葉をしている。葉はまっすぐ伸びずに曲がっている。「葉っぱがかっこいい奴の方がいいよ」
「格好いい」レガートはオウム返しに尋ねた。
 暮広はうなづいた。「来てよ」レガートのズボンの袖を引っ張って硬い葉の植物の元に案内した。
 レガートは暮広に付いて行った。
 暮広は硬い葉の植物の前に来た。葉は先に向かうに従い細くなっていて、濃い緑のしま模様が横方向にある。
「サンセベリアね」
「サンセベリアって、シンビジュームと違うの。花は咲かないの」
 レガートは笑みを浮かべた。「シンビジュームと違う種類よ。花は咲くけど、インシグネと違う形をしているの」
 暮広は興味深くレガートの話を聞いていた。
 榎本はレガートに近づいた。「私は東京に戻る。二人の面倒を含め、計画の続きを任せる」植物園の出口に向かった。
 レガートは榎本の背を見た。年齢と裏腹に背筋が伸びていて堅い。老いて寿命が来ているのはウソで、まだ先があるのではないかと勘違いする程だ。
 沙雪が来て、レガートのズボンの袖を引っ張った。「ねえねえ、もっと花が咲いている場所があるよ」
 レガートは笑みを浮かべた。「案内して」
 沙雪は通路に出て花が咲いている場所に向かって走り始めた。暮広とレガートが続いた。



 6年後、榎本正和は世を去った。体の外側に何も問題はなかったが内蔵に疾患があり、判明した頃には手遅れだった。
 一夫多妻制を認めていても妻を一人しか取らず、子供もいなかった為に後継はない。
 平行世界への探索計画の勢いが弱まり、榎本が主宰していた太陽社は2つの派閥へ分化した。
 一つは榎本の意思を純粋に反映する側で、偽の国民と一体となり国家の将来を担う者達が集まった。もう一つは国家に付き沿う側で、リブラの崩壊に備え別のシステムに移行し現状を維持しつつ、国家の生産性を拡張して経済発展を遂げるのを目標とする者達が集まった。
 APWの計画は表舞台から消えた。搭載した人工知能のズベンと共に、魂をリンクしていた双子の消息は不明になった。リブラのデータベースには生存が確認出来るが、データのみで実際は不明である。
 日本は経済を含めたあらゆる進歩が止まり、10年以上も変わらずに時だけが過ぎた。
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