一刀両断(13)

文字数 257文字

 翌日、『週刊ネクスト』が発売されてすぐ、複数のメディアから取材申込があった。事務所に電話をかけてきた相手が多かったが、なかにはカメラマンを引き連れ、押しかけてきたテレビ局まであった。
 良くも悪くも日毬は日本全国に一躍名を馳せた話題の美少女で、その子と事務所の社長である俺が恋愛関係にあるというニュースは、人の興味をかき立てる低俗なネタなのだ。
 事務所にやってきた取材クルーや、電話やメールでコンタクトしてきたメディア関係者たちに、今日の一五時から近場の会議室で取材を受けると告げ、ひとまず事を収めたのだった。
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登場人物紹介

神楽日毬(かぐらひまり)

日本の未来を憂う女子高生。雨の日も風の日も、たゆまぬ努力を重ねて政治活動に励んでいる。

織葉颯斗(おりばはやと)

日本最大の広告代理店、蒼通の社員。営業先に向かう途中、街頭演説の最中だった日毬と出会うことになる。

健城由佳里(けんじょうゆかり)

日本最大の広告代理店、蒼通の社員。新人として織葉颯斗の営業に研修のため同行していたとき、演説中だった日毬に出会う。

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