112 やっと合流できました

文字数 1,311文字

 どうも、リビングアーマーの俺です。
 現在、崩落した洞窟を落下中。

 すぐ横を一緒に落下しているのはゴブリン娘のラファ。

 ちょっと離れて、少し上から迫ってくるのはゴーレム団子。

『危険危険危険危危危危険険危険ですですですすすすすす』

 ぶっ壊れた警告音を発し続けてるけど危険にしたのはお前じゃ!

 大量のゴーレムのパーツがめちゃくちゃに融合しちゃった団子。
 あれが暴れ回ったせいで今の崩落が発生したのだ。

 で。

「ロロロロロロロコさぁん!」

 遠くから悲鳴が聞こえる。
 どうやらこの崩落に、ずっと逸れていたロロコとアルメルも巻き込まれたらしい。

 合流できたわけだけど、これ合流って言っていいの? って状況。

 なにしろ二人の姿は見えない。

 落ちた先がどうなっているのかもわからない。
 上から降ってくる岩で全員埋まってしまうかもしれないもんね。

 よし、こうなったら。

〈ロロコ! アルメル!〉

 俺はとりあえず二人に呼びかける。

「リビたん」
「リビタンさん!」

 二人が気づいた。

 よし、声からどっちの方にいるかはわかってきたぞ。

〈今からそっちに俺のパーツを飛ばす。それにつかまれ!〉

「わかった」
「わかりましたぁ!」

 俺は左脚パーツを分離させると、そこに視界をコピーしてから飛ばす。

 なんで左脚かって?
 今、俺の頭部と左右の腕と右脚パーツはゴーレムのものに交換されてる。
 それが飛んできても、二人が俺だってわからないかもしれないだろ?

 左脚はアルメル謹製の鎧だ。
 それなら判別しやすいはず。

 と言うわけで、行け! 俺の左脚!

 視界をコピーしたので様子はわかる。
 落ちてくる岩を避けて、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ。

 なんかこういうゲームがありそうだな。
 なんて思いながら進んでいく。

『危険危険危険危険』

 のわっ!?

 またゴーレム団子か!
 危ねえな。
 俺は団子をかわしてさらに先へ。

 見えた!
 ロロコとアルメル!

〈おおい!〉

 俺は二人に呼びかける。
 俺の声は霊体から発されているので、脚パーツだけでも声は出る。

 二人が俺の脚を発見し手を伸ばす。

 よし!
 二人ともガッチリ掴んだな。

〈このまま落下速度を緩めて下まで行くぞ〉

 そう告げて、暴れているゴーレム団子からは少し離れる。

 一方、残りのパーツの方はラファを抱えて、同じように下降していく。

 どっちも岩にぶつからないよう注意しながら降りていく。

『危険危険危険危険』

 ゴーレム団子はそんな俺たちには構わない。
 相変わらず音声を発しながら、周りの岩を破壊しつつ、どんどん落っこちていく。

 姿が見えなくなったと思ったら、下のほうから、

 ――づどおおおおおおおおん!

 と派手な音が響き渡った。

 地面に激突したのかな?

 続いて、

「うわ、なんだこいつ!」
「こんなモンスター見たことねえぞ!」
「これ、ゴーレムのパーツじゃねえか!?」

 そんな声が聞こえてきた。

 ん?
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