第12話 修学旅行の班を決めるよ
文字数 2,043文字
ちょっとフライングだけど、私、冬月さんのお友達第二号でしょ?
一緒に楽しもうよ。
シャキッとし直す。
冬月さんも少し言葉が変な時もあるけど、頑張って気をつけて話しているが、身についてきたのか、最初ほどはひどくなくなってきた。
愛も、友達第二号となって喜んでいるのか、記憶のない過去のことにはほとんど触れずに、普通の話題しか出していなかった。
学校につくと修学旅行の班を決めると言うことで、結構ガヤガヤ賑やかだった。
問題は俺と龍一と誰か冴えない男子のパッとしない3人組男子と組んでくれる女子3人がいるかどうかだろ?
声かけて嫌がられたら、傷つくだろ?
そっちのほうが心配だよ俺は…
冬月さんは早速愛に連れられ、堺山の席に行き、愛に紹介されている。
きっと冬月さんは話し方さえ変えれば、他の女子達とも仲良くやっていけそうな気がする。
あの容姿で、スポーツだってずば抜けてるし、勉強だってもともとは頭いいはずなんだから、ちょっと勉強したら、すぐ良くなるはず。
そしたら、男女ともに人気者になって、冬月さんはここの高校に来てよかったって思えるはず。
班を決めてくださいと言われると、隣の席の冬月さんが、俺の席に机をゴンっとぶつけてきた。
酒井さんと明もこっちにやってきた。
愛の隣の席の神谷はみんなから一緒の班になろうと誘われていたが、ゴメンゴメンとか言いながら、俺たちの方へ来た…
酒井さんは嬉しそうだけど、明と俺は正直びっくりして、言葉が出ずにいた…