第149話 曰く「これが〈コンテンポラリー〉の定義!」
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ゴリラズ、という覆面バンドがある。
wikiから拾うと「ゴリラズ(Gorillaz)は、1998年に結成された、楽曲面を担当するイギリスのロックバンド・ブラーのデーモン・アルバーンと、ヴィジュアル面を担当する「タンク・ガール」などの作者であるコミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットによるバーチャル覆面音楽プロジェクト」と、ある。
ブリットポップでオアシスと覇権を争ったブラーというバンドのボーカリストであるデーモン・アルバーンがやっているバンド、と言った方がわかりやすい。
で、そこに、覆面になるようにキャラクターイラストなどがついていて、そのキャラたちがやっているバンド、という位置づけだ。
ゴリラズは2ndアルバム『Demon Days』から、積極的にコラボをする。デーモン・アルバーンはボーカリストなのだが、参加ミュージシャンなどがゲストボーカルをしまくる。
4枚目のアルバム『The Fall』は、打って変わってレコーディング、ミキシング、マスタリングに至るまで全部をiPadアプリで作成、しかも、バンドツアーの旅先でレコーディングを「日記のように」つくった作品である。
その後、シリアスな楽曲オンパレードで、日本でいうところの「キャラクターのボイスドラマ」のようなものをつけたアルバムを出したかと思えば、次は徹底的に明るいトーンのアルバムを出す。
これを書いている現在での最新アルバムでは、既存のようなアルバムをつくるのを自らに禁じ、その〈瞬間〉を大事に、独立したシングルを毎月リリースするのをあとでアルバムにまとめる、ということをしている。曰く「これが〈コンテンポラリー〉の定義だよね!」とのこと。