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文字数 1,281文字
質問に答えただけだからな。
嘘は言ってない。
喫茶ナインボールの閉店時間となりマスターが店じまいを始める中、メグムとウララは未だに帰る気配はない。
夜はワイン専門のバーとなるのだが、この二人はそのまま居座るつもりだ。
男女混合の若いパーティーはトラブルがつきものだ。
ウララもそう思ったから探りを入れたんだろ？
ふふ、それだけじゃないですよ。
私達にとっても有益だと思います。
特にサクトさんは。
主であるココナさんをどう手懐けるかですが、実質リーダーはサクトさんのようなものです。
自然にくっついてきますよ。
それに……個人的にも気に入っちゃったかもです。
割と年下好きなんですよ、私は。
守ってあげてるつもりだけど実は守られてる。
あぁ～、萌えちゃいます。
山田さんは家庭を持った真面目なお父さん達ですからね。
ツケも払わない誰かさんのようにいつまでも居座ってませんよ。
ぐ……。
マスターまで俺をヒモのように言わないでくれない？
ちゃんと働いてるでしょ。
ただ借金返済に追われてるだけで……。
その間に新たな借金こさえてたらどうしようもないですね。
まぁ私にお給料払ってくれてるうちは、マスターも大目に見てくれますよ。
私がそのお給料で客として還元してますし。
あれ？ あたしディスられてるぅ？
ウララも人のこと言えない悪女の癖に……。
私は一途で処女ですから。
一緒にしないでもらいたいですね。
よく言うわぁ、飽きっぽくて男をとっかえひっかえしてる癖に。
あたしは同時に愛することが出来るだけ。
むしろあたしの方が一途だしぃ。
ウララとバイト女性の女の戦いが始まった。
こうなると横槍は火に油を注ぐことを知っている男性陣は黙認を決め込んだ。
店内は禁煙となっているため、席を立つメグム。
同時に彼の電話の着信音が鳴り響いた。
はい、至宝探偵事務所。
現在探偵はバーに居る……
……そうか、商談成立だな。
ウララ、仕事だ。
あいにく経費は一人分が手一杯だ。
マスターも今回は召喚しないから休んでくれ。
行くぞ、ウララ。
はいはい。
メグムさんのお守りは私にお任せください。
それにしてもこんな日に連戦なんて、魔王さんも空気読んで欲しいですね。
いや、依頼したのはこっちが先だし。
さっきのクエストは別の魔王の仕業だよ。
おかげで私はこうして生きてるわけですけどね。
では行ってきます！
Quest５：勇者の集い ――END
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