詩小説『ブリキの飛行船』3分の小さな物語。若者へ。
エピソード文字数 422文字
ブリキの飛行船
踏切では点滅する赤が、僕の側で滲んでた。
夢と現実の狭間を、電車は突き抜ける様に。
魔法みたいに揺れていた。髪の匂いで、タイムリープ。無理矢理、あの日が蘇るように。
永遠を創る一瞬を。一瞬の為にある永遠を。偶然と必然の真ん中で、越える一線。
飛行船を浮かべて、誰も知らない国へと。
君を連れ去ったら、旅に出ようか。
ばら撒かれる、指名手配の貼り紙。
君を盗んだ泥棒、異国へと逃げる。
誰も届かない宇宙へ。
世界の果てで舞う桜。
風に漂う。
差し出すR側のイヤフォンを、L側のイヤフォンで確かめる。君の身体へ流れ込む音楽を。
積み上げて築く言葉。崩れ落ちて気付く言葉。拾い上げて放つ、短く儚い言葉。
飛行船を浮かべて、誰も知らない国へと。
君を連れ去ったら、旅に出ようか。
時計が刻めない時を。住所のない場所を。名前もない恋を。柄、色ない旗を。
誰も届かない宇宙へ。
世界の果てで舞う桜。
風に漂う。
踏切では点滅する赤が、僕の側で滲んでた。
夢と現実の狭間を、電車は突き抜ける様に。
魔法みたいに揺れていた。髪の匂いで、タイムリープ。無理矢理、あの日が蘇るように。
永遠を創る一瞬を。一瞬の為にある永遠を。偶然と必然の真ん中で、越える一線。
飛行船を浮かべて、誰も知らない国へと。
君を連れ去ったら、旅に出ようか。
ばら撒かれる、指名手配の貼り紙。
君を盗んだ泥棒、異国へと逃げる。
誰も届かない宇宙へ。
世界の果てで舞う桜。
風に漂う。
差し出すR側のイヤフォンを、L側のイヤフォンで確かめる。君の身体へ流れ込む音楽を。
積み上げて築く言葉。崩れ落ちて気付く言葉。拾い上げて放つ、短く儚い言葉。
飛行船を浮かべて、誰も知らない国へと。
君を連れ去ったら、旅に出ようか。
時計が刻めない時を。住所のない場所を。名前もない恋を。柄、色ない旗を。
誰も届かない宇宙へ。
世界の果てで舞う桜。
風に漂う。