エピローグ 陽炎華
文字数 448文字
目覚めた夜の 音のない
新たな世界が 開けてる
誰もが皆 幸せと
笑ってたのかな 知りもしないよ
これだけは そう 艶やかな
花だけが知る 昔のことを
消えてゆく篝火の揺らめきに落とした涙
冷えてゆくこの身体 悲しみに包まれて
凪いでいる陽炎の花に抱き返して欲しい
言葉も想いも傷つけても
いつの夜も 音のない
新たな世界は 何もなく
誰もかれも 姿なく
この世界にいる意味 知りもしないよ
考えず ただ 歩みたい
誰も知らずに どこに行きたい?
篝火の燻ぶりに落とした涙
冷えてゆくこの身体 優しさに包まれて
枯れてゆく陽炎の花に刻みつけて欲しい
言葉も想いも抱き締めてよ
篝火の揺らめきに重ねた涙
消えてゆくこの身体 優しさに包まれて
泣いている陽炎の花に刻みつけて欲しい
言葉を想いを
揺らめく私の影 言乃葉を重ねた
消えてゆくこの身体 嬉しさに包まれて
凪いでいる陽炎の花よ いつでもいつまでも
雨にも風にも負けずに 忘れないでね
人の目はない 何もないこの世界
彼女と形容するそれはこの世界に
何を見たのか
これは誰も知らない
知る事の出来ない物語