第14話

文字数 935文字

律、大変なことになっちゃったね~

突然現れ、話しかけてくるラビス。


ラビスは宙に浮いている。

ラビス……

それにしてもあんな律、めずらしいよね。


戦いとか苦手なのに、怪しい奴に向かっていくなんてさ。


あそこで逃がしちゃったら、また紗奈ちゃんが危ないって、思ったんだろうね~。


まあ、紗奈ちゃん殺した犯人かどうかは分かんないけどさ。


よっぽど紗奈ちゃんを守れなかったのが、悔しかったんだろうね

ラビ……あの時、いたんだ……
うん

ど……して……どうしてりっちゃんを助けてくれなかったの……。


あなたの力なら、人間なんてどうってことなく倒せるんじゃないの……?

声が震える。

涙がにじむ。

え?だって契約は律を君の世界に連れて行ったり、


帰ってきたり……


行き来できるようにするってとこまでだし?

むしろ律には、はやく死んでもらった方が、


魂はやく手に入っちゃうからね。クスクス……

……そんな……そんなのって……

ごめんね僕、悪魔だから。


クスクス……

……

(……ラビスには……いつのまにか少しだけ……気を許してしまっていた。


……でもラビスは、やっぱり……悪魔だ……)


ところでさ、一人でこわいでしょ……?

僕が守ってあげようか……?


契約してくれたら、僕全力で守ってあげちゃうんだけどな?

近づかないで。


誰が……あなたなんかに……

クスクス。じゃあ一人でがんばってね?

また危険な目にあっちゃうかもしれないけどー

そういうとラビは私の目の前から姿を消した。
……

ラビがいなくなると、ぶるっと寒気がした。



あんなやつでも、話相手がいるだけましだったんだろうか……。





どうしよう……


これから一体どうすれば……


私一人で、何ができる……?





警察を頼ろうにも、私は死んだ人間……。

一体どう説明すれば……。




とりあえず、警察に相談だけでも……。


……でも、何も手掛かりなんてつかんでない……。




今日一日、私は一体何をしていたんだろ……。


無力……すぎるよ……。



りっちゃんも、こんな思い……してたのかな……?




……りっちゃん……。



りっちゃんお願い……。




無事でいて……。









”ゴッ”……



あっ……と思った時には、もう遅かった。



頭に鈍痛がし、


意識が遠くなっていくのを感じた。





……人の気配……。


おちる……黒い影……。




私は誰かに、頭を……殴られ……



そのまま意識を……手放した。


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

星崎 紗奈 (ほしざき さな)


17歳 専門学生


本編の主人公。

ラビス

その他人物



↓(以下ネタバレ含む人物:表情など)


読む前に見ないほうがいいかもしれません

ラビス

ラビス

ラビス

ラビス

男性

律?

律?

律?

律?

律?

律?

その他人物

律?

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色