Step by Step ・1
文字数 581文字
昨日は、ほとんど寝ていない。
立て続けに搬送された急患に休む暇なく対応して、気付けば午前5時を回っていた。
でも、疲れている気はしない。
すべての患者さんの命を繋ぐことができた喜びが、胸内を占めているからだ。
天職っていう言葉があるけれど。
医師という仕事が、自分にとって天職だったらいいな…と、こっそり願ってしまう。
もしもいつか、救うことができない命と向き合うことがあったなら、私はどうなってしまうのだろう。
もしかしたらそれは、自分にとって特別な恐怖であり、耐え難い悲しみであるのかもしれない。
そんなことをぼんやりと考えながら、ゆったりとした時間を過ごしていた、徹夜明けの昼下がり。
(…アメリカの大学にいたんだな)
少しだけ垣間見えた城崎さんの素性に、ふと思いを馳せる。
すぐに辞めたと言ってたから、私と響也が知り合った時期にはもう大学にはいなかっただろう。
気まぐれで自主退学したわけではなく、何か理由があるみたいだった。
気にしたって仕方ない。
気にするだけ無駄だと思う。
気付けば、城崎さんのことばかり考えてるよね、自分。
いやいや、そんなわけない、たまたまだよ。
けど、たまたまにしては、頭の中での登場回数が多い気がする…。
「…いや、気のせいだ、気のせい」
…と。
そんな感じで、
ぐるぐると自問自答を繰り返しては、浮かぶ思考をことごとく打ち消してゆく日々が続いている、今日この頃。
→
立て続けに搬送された急患に休む暇なく対応して、気付けば午前5時を回っていた。
でも、疲れている気はしない。
すべての患者さんの命を繋ぐことができた喜びが、胸内を占めているからだ。
天職っていう言葉があるけれど。
医師という仕事が、自分にとって天職だったらいいな…と、こっそり願ってしまう。
もしもいつか、救うことができない命と向き合うことがあったなら、私はどうなってしまうのだろう。
もしかしたらそれは、自分にとって特別な恐怖であり、耐え難い悲しみであるのかもしれない。
そんなことをぼんやりと考えながら、ゆったりとした時間を過ごしていた、徹夜明けの昼下がり。
(…アメリカの大学にいたんだな)
少しだけ垣間見えた城崎さんの素性に、ふと思いを馳せる。
すぐに辞めたと言ってたから、私と響也が知り合った時期にはもう大学にはいなかっただろう。
気まぐれで自主退学したわけではなく、何か理由があるみたいだった。
気にしたって仕方ない。
気にするだけ無駄だと思う。
気付けば、城崎さんのことばかり考えてるよね、自分。
いやいや、そんなわけない、たまたまだよ。
けど、たまたまにしては、頭の中での登場回数が多い気がする…。
「…いや、気のせいだ、気のせい」
…と。
そんな感じで、
ぐるぐると自問自答を繰り返しては、浮かぶ思考をことごとく打ち消してゆく日々が続いている、今日この頃。
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