第162話 ★試される小銭愛

文字数 390文字

はぁっ……今日は寒いな。

雨降ってたもんな。

冬だなぁ……

溝も水あふれそうだなぁ
ん? 溝のなかでなんか光ってる
助けてー!

流されるー!

……小銭だ
あっ、かーくん!

助けてー

小銭が僕に助けを求めてる……
早くひろってよー。

流されちゃうよ。

そしたら誰にも発見されずにサビてボロボロになるよぉー

あの色なら十円か……
助けてー!
でも、水があふれて……
やだよ。まだこんなところで死にたくないよ!
あれだとヒジまでつかるなぁ……

冷たそう……

かーくん。かーくん。

ぼくを見すてないよね?

ううっ……

十円が助けを……

でも、絶対、冷たい

かーくん……

かーくん……

しくしくしく(;ω;)

ああっー!

そんな、つぶらな目で見ないでー!

どうする?

どうする? かーくん?

………………
…………
……
っていう夢を見たんだ。

いや〜、あれは究極の選択だったね!

そっか。

そんなこと言ってると遅刻するぞ?

ああー! そうだった!

悪夢ふたたびみたび〜

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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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