偏微分は「田んぼ」だ

文字数 584文字

 「微分」は「変化の傾き」を調べる道具だと以前書きましたが、これを多次元に拡張した「偏微分(へんびぶん)」というものがあります。

 たとえば時間に対する空間の変化は3次元になり、エックス・ワイ・ゼット方向の傾きを調べる必要があるのですね。

 今回は「田んぼ」を引き合いに説明してみようと思います。

 田んぼには水を入れる部分と、それとは反対側に水を出す部分がついています。

 全体に微妙な傾斜をつけておき、水が流れるような仕掛けにしてあるのですね。

 入口と出口の「水門」の開き具合を変えることで、内部の水の量を調整します。

 この感覚がまさに偏微分と言えます。

 田んぼの「たて」「よこ」「高さ」、3次元の空間をいじってやる感じです。

 それぞれの「傾き」を計算することで、時間に対する水量の変化をはじき出すことができるわけです。

 この場合、各「傾き」と田んぼの辺々の積(かけ算の結果)を出し、すべての和(足し算の結果)を取ることで、変化の前後での水量を計算することができます。

 こちらのやり方がいわゆる「全微分(ぜんびぶん)」です。

 偏微分と全微分の違いはややこしいですね。

 まとめると、ある運動に対してそれぞれの要素の傾きが「偏微分」で、それらと要素の積を取り、すべて足し合わせたものが「全微分」となります。

 今回も読んでくださり、ありがとうございます。

 またネタを思いついたら投稿いたします。

 ではでは。
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