1.クリスマスは特別な日♡

文字数 1,266文字


11月になると、はやくも街中ではクリスマスのにおいが漂い始める。いたる所に飾られた電飾はアツアツカップルの瞳をギラギラと輝かせ、そわそわ「4°c クリスマス」とGoogle検索をかけるメンズを生み出す。12月に入るといよいよ、トイザらス・キッズ達がお目当てのおもちゃを目の前に、ごろごろ転げ回りおんおん雄叫びを上げはじめる。

年間イベントの中でもナンバーワンの存在感を放っていると言って過言ではない、大人気コンテンツことクリスマス。イベントカースト3軍に七夕、2軍に節分と構える中で、まちがいなくクリスマスは1軍だろう。みんな、クリスマスという「特別な日」を心待ちにしているのだ。


みんな、クリスマスという「特別な日」を心待ちにしているのだ!





そんなわけね〜〜〜〜だろ!!!!!!!



こんにちは、みなさん。私は白森さわ。大学3年生の21歳。

記念すべき第一回目のエッセイ更新日の本日はクリスマス当日ということで、クリスマスの思い出などを綴る日記を更新する計画だった。

『だった』。

クリスマスという格好のネタがあって良かった、と思っていられたのも束の間。残念ながらどんなに頭をひねっても、私の脳から「クリスマスの思い出」が出てくることはなかった。

それもそのはず。私は生まれてこの方21年、クリスマスのことはせいぜい「ケーキが食べられる日」という認識で過ごし、ふだんの日常と変わらない1日を過ごしてきた。つまり「クリスマスらしく」恋人とあま〜いデートを楽しんだり、友達とパーリーしたことなんぞ、一度も無いのだ。

もっと言うと、クリスマスに関係なく恋人とあま〜いデートを楽しんだり、友達とパーリーしたことはない。いつも薄暗い自室にこもってニヤニヤしている妖怪のような女に、特筆すべきクリスマスの思い出なんかあるわけがなかったのだ。驚きの白さを誇る私の”クリスマスの思い出”メモリーは、頼んでもいないのに、その自慢の白さで”光”を反射し続けている。私が光を浴び、日陰の人生から抜け出せる日は一向に訪れなさそうだ。

いや、正確に言うと、幼少の頃のハートフルな記憶はそれなりにある。クリスマスツリーを飾り立てて楽しかったことや、朝起きたら枕元に「極上!!めちゃモテ委員長」のコミックスセットがあったこととか。だけど、こういう思い出は、世間が女子大生に求める「クリスマスエピソード」ではないでしょう?

こうして、何かしらハッピーな記憶をタイピングしようと健気に奮闘する私の手は、その努力も虚しく一瞬で石化した。カマキリの良いところを10個書けと言われた方が、まだタイピングも捗っただろう。


クリスマスの思い出??クリスマスの過ごし方??


そんなものはない!!!!


読者のみんなの中にも、クリスマスを普段通りに過ごしてるって人、多いのでは?クリスマスに特別なことをすることが楽しいひとは特別な予定を立てれば良いし、何もしなくても満足な人はいつも通りの1日でヨシ!!!

ケーキが食べられる日、というクリスマスに満足しているから「特別な」思い出はなくとも私にとっては良い日だ。

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