第14話 ああ、髪さま

文字数 840文字

 午前12時23分、激しい雨音で、起こされた。梅雨入りが早かった上に、直後の土砂降り。
これはコロナじゃなくて、温暖化の影響か?のどかな梅雨が懐かしい。

 朝、起きたときも激しい雨は続いていた。
「そうだ!ポチろう」
こんなときは、テンションアゲアゲのきっかけを作って、1日を始めたい。気になっていた太極拳の靴を購入。もちろん、1番お安いところで(♪) ふと、湿度計を見てみた、64パーセント。家の中が湿っている。部屋干しも期待できない。

 私の髪は、アラサーのときまでストレートのロングだった。独身のころにバブルを経験している。ここまで書くと、同世代の方は浅野温子さんを思い浮かべるのでは?「はいはい。それでいきましょう、最後まで」 制服のない会社だったので、ボディコンな服も着ていた。ヒールの高い靴はマストだ。でも、パリピではなかった。身なりだけ。給料の大半を注ぎ込めたのは、実家通いだったから。今さらながら、両親に感謝。こんなていたらく、子どもたちに言えない。

 独身の象徴たる長髪を、子どもたちが幼稚園にいたころに切った。きっかけは、夫の「子どもの顔に髪があたって汚い」のひとこと。そのときの胸の内は各自の想像に任せる。決まった美容室を持っていなかった私は、この断髪式を何処で行おうか迷った。得体の知れない店に、飛び込むなんて、髪に失礼だ。それを聞きつけた友人が、『カットは特にお勧め』の店を紹介してくれ、無事終了。今も、その店でカットしてもらっている。

 あるとき美容師さんの提案で少しパーマをかけることになった。数十年ぶりにかけたパーマは、家でのブローに苦戦。頑張ってなんとかセットできるようになり、数年。ところが、最近、問題発生。後ろ髪が、絡みに絡んで、鳥の巣に。慌てて美容室へ駆け込むも、しばらくはカットとトリートメントのみで、様子見となった。

 今や私の髪は、老化で毛細り、軟毛、そしてクセの強い短髪。だから、こんな湿度の高い日は、テンション

下がり。自慢

髪のせいで。
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