(二)‐4

文字数 234文字

 郁雄は試験期間に入る直前に絵を仕上げてしまっていたが、試験の終わりに部室の前を通りかかった際に、何気なく中を覗いてみたところ、恵美がいることに気づいた。彼女は試験期間中にも部室へ来て作品を仕上げていたのだった。このとき、少し話をしたところ、良い作品に仕上げるために締め切りギリギリまで努力したいと言っていた。普段からあまり他の部員と談笑することなどなく、表情も豊かとは言えずミステリアスな印象を持っていた。だから郁雄は彼女の絵を描く熱心さ、熱量に少し驚いた。

(続く)
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