女神の罪
文字数 1,936文字
とある日の昼休み、そこには、大量の資料を持つ梓と宗介の姿があった。
その時、突然宗介の体は何かにぶつかり吹き飛ばされる。
倒れ込む宗介と、飛び散る資料。
すると突然現れた男子生徒が、その資料を瞬く間に集め始めた。
半ば強奪するように資料を手に取った男子生徒は、そのまま、職員室まで一直線に走り去っていった。
そこまで言ったところで、宗介は再び吹き飛ばされた。
湧いて出た男子生徒が飲み物を差し出す。
集まりまくる男子生徒と貢物のように差し出される飲み物。
カオス極まるその光景は、まさに神を拝む使徒の如く。
その後も、どこに行っても何をしてても梓の元には男子が寄りつき、その度に宗介は吹っ飛ばされ、供物だけが増え続けていった。
そして宗介達は、やむなく部室へと避難する。
これぞ姫野梓という超美人のなせる業か。
地球防衛部という防波堤がなければここまで男子を狂わせるという事実を、宗介はしみじみ思い知る。
我が身を省みる宗介である。
そして二人は、部室を出る。
その瞬間、大量の男子が梓を取り囲んだ。
必死にアピールする男子達。
すると梓は、優しく微笑んだ。
そして梓は宗介の横に立つと、彼のことを見つめた。
梓を除くその場にいた全員が衝撃を受けた。
そして集まっていた男子達は、一斉に逃げ帰ってしまった……。
残された宗介は、茫然と梓を見る。
今後のことを考えると真っ白になる宗介。
……彼の危惧する通り、この日、学園に超絶ビッグニュースが飛び交うこととなる。
学園の女神こと姫野梓に、彼氏が出来たらしい……と。