第65話 決めました!
文字数 1,422文字
私はサリー・ランゼボルグ。
ランゼボルグ侯爵家の8女です。
私はエルブリタニア帝国第1皇女ローゼティアス・エルブリタニア殿下に仕えています。
ローゼ様はご兄妹思いの優しい方です。
私が失礼ながら、妹のように可愛くローゼ様を思っていることは内緒です。
ローゼ様には3人のお兄様方がおられます。
長男のバレリアス・エルブリタニア殿下は帝国北部騎士団団長として、その手腕と実績で帝国を導く次代の皇帝として将来を嘱望されています。
次男のシュトリアス・エルブリタニア殿下は帝国魔導院で俊英気鋭の魔術師として帝国魔術に革命を起こしており、バレリアス殿下同様に将来を嘱望されています。
3男のビクトリアス・エルブリタニア殿下は引き籠もり根暗な性格だけど、双剣の才能に恵まれたお方だと姉のメアリーから聞いています。
お優しいローゼ様はそんなビクトリアス殿下を心配しているようです。
何故ならビクトリアス殿下が家出をされたからなのです。
姉に依るとお漏らしをしてから家出をしたらしいので、多分あのお歳でのお漏らしが原因ではないかと私は思っています。
エルブリタニア帝国第3皇子が嘆かわしいことです。
7月も後半に差し掛かった頃、ローゼ様と私達一行はクローズ公爵領ダマスクローズへ避暑がてら旅行に出かけています。
「サリー、楽しみね」
ローゼ様は薔薇で有名なダマスクローズへの旅行を、大変楽しみにされていました。
斯く言う私もそうです。
私達は旅行先での滞在で、色々したいことなどを話し合い大変楽しく馬車で過ごしていました。
「グッハァ! 何奴!」
「姫をお守りしろ! 防御陣形を組め!」
あと少しでダマスクローズだと言う草原の中の街道で、突如警護の騎士達の喧騒が響きました。
私はローゼ様を抱き締め、馬車の中で外の様子を伺っていました。
「ゼハイド様! 何ごとですか!?」
そして、馬車に併走していたであろうローゼ様の筆頭守護騎士であるゼハイド・バルミューレ様に、馬車の中から問い掛けました。
「ご報告申し上げます! 現在我らは賊の襲撃を受けております! 馬車の中でお待ち下さい!」
え、この皇家の紋章が刻まれた馬車を襲う賊! それは盗賊であるはずがありません!
このローゼ様のご実家は、ヘテクロス公爵家です。
その公爵家の精鋭騎士で構成されるローゼ様の警護団は100余名。
皇家の紋章が刻まれた馬車を警護する100余名の集団を襲う盗賊が、このクロース公爵領内にいるはずはないのです。
いるとすればローゼ様のご実家ヘテクロス公爵家とクロース公爵家の不和を狙う者達でしょう。
もしここでローゼ様が誘拐もしくは害されてはクローズ公爵家には、害こそあれ益はないのですから。
私はサリー・ランゼボルグ。
ローゼティアス・エルブリタニア殿下のメイドにして自称姉です。
私は最悪の場合、自分の能力の開放を決めました。
我がランゼボルグ家の秘事であってもローゼ様をお守りする為、そして私が生き残る為に全力を尽くします。
私だってメアリー姉様のように素敵な殿方と結婚したいもの!
こんな所で死んでたまるもんですか!
只、例えこの身がどうなろうとも私はローゼ様をお守りするのです!
だって、私は自称ローゼ様のお姉ちゃんですから!
ランゼボルグ侯爵家の8女です。
私はエルブリタニア帝国第1皇女ローゼティアス・エルブリタニア殿下に仕えています。
ローゼ様はご兄妹思いの優しい方です。
私が失礼ながら、妹のように可愛くローゼ様を思っていることは内緒です。
ローゼ様には3人のお兄様方がおられます。
長男のバレリアス・エルブリタニア殿下は帝国北部騎士団団長として、その手腕と実績で帝国を導く次代の皇帝として将来を嘱望されています。
次男のシュトリアス・エルブリタニア殿下は帝国魔導院で俊英気鋭の魔術師として帝国魔術に革命を起こしており、バレリアス殿下同様に将来を嘱望されています。
3男のビクトリアス・エルブリタニア殿下は引き籠もり根暗な性格だけど、双剣の才能に恵まれたお方だと姉のメアリーから聞いています。
お優しいローゼ様はそんなビクトリアス殿下を心配しているようです。
何故ならビクトリアス殿下が家出をされたからなのです。
姉に依るとお漏らしをしてから家出をしたらしいので、多分あのお歳でのお漏らしが原因ではないかと私は思っています。
エルブリタニア帝国第3皇子が嘆かわしいことです。
7月も後半に差し掛かった頃、ローゼ様と私達一行はクローズ公爵領ダマスクローズへ避暑がてら旅行に出かけています。
「サリー、楽しみね」
ローゼ様は薔薇で有名なダマスクローズへの旅行を、大変楽しみにされていました。
斯く言う私もそうです。
私達は旅行先での滞在で、色々したいことなどを話し合い大変楽しく馬車で過ごしていました。
「グッハァ! 何奴!」
「姫をお守りしろ! 防御陣形を組め!」
あと少しでダマスクローズだと言う草原の中の街道で、突如警護の騎士達の喧騒が響きました。
私はローゼ様を抱き締め、馬車の中で外の様子を伺っていました。
「ゼハイド様! 何ごとですか!?」
そして、馬車に併走していたであろうローゼ様の筆頭守護騎士であるゼハイド・バルミューレ様に、馬車の中から問い掛けました。
「ご報告申し上げます! 現在我らは賊の襲撃を受けております! 馬車の中でお待ち下さい!」
え、この皇家の紋章が刻まれた馬車を襲う賊! それは盗賊であるはずがありません!
このローゼ様のご実家は、ヘテクロス公爵家です。
その公爵家の精鋭騎士で構成されるローゼ様の警護団は100余名。
皇家の紋章が刻まれた馬車を警護する100余名の集団を襲う盗賊が、このクロース公爵領内にいるはずはないのです。
いるとすればローゼ様のご実家ヘテクロス公爵家とクロース公爵家の不和を狙う者達でしょう。
もしここでローゼ様が誘拐もしくは害されてはクローズ公爵家には、害こそあれ益はないのですから。
私はサリー・ランゼボルグ。
ローゼティアス・エルブリタニア殿下のメイドにして自称姉です。
私は最悪の場合、自分の能力の開放を決めました。
我がランゼボルグ家の秘事であってもローゼ様をお守りする為、そして私が生き残る為に全力を尽くします。
私だってメアリー姉様のように素敵な殿方と結婚したいもの!
こんな所で死んでたまるもんですか!
只、例えこの身がどうなろうとも私はローゼ様をお守りするのです!
だって、私は自称ローゼ様のお姉ちゃんですから!