プロット

文字数 1,248文字

起)現実世界とは別に電子世界が構築されている近未来。人々は電子世界にバーチャルの体(バーチャルフェイス)を持ち、現実世界の体(リアルフェイス)とバーチャルフェイスを使い分け、好む側の世界を生きるようになっていた。
電子世界にある電子存在には希に暴走するものがあるそれは主に『ウィルス』によって起こるが、主人公の少女・アヤはそれに対処する組織・ライエルツの一員である。
ライエルツのとある部隊の隊長であるヤン(顔はいいが致命的に目つきと口の悪い銃使い)は、アヤの親代わり。かつて任務の中でアヤを拾い、けれどどこに照会しても身元のわからなかったアヤを引き取ったのだった。
ヤンの指揮の下、ライエルツの一員として働くアヤだが、まだ半人前。任せてもらえる仕事を懸命にやっているが、ヤンを慕う同僚のクラウス(キラキラ王子様的外見の青年だがアヤには当たりが強い)などには認めてもらえない(とアヤは思っている)日々を送っている。

承)そんな中、アヤに単独任務が言い渡される。電子世界には様々な領域(エリア)があるが、任務先である領域(ファンタジー世界を模した領域)に潜入するのに最適だと指令コンピュータが判断したのがアヤだったのだ。わかりにくいが心配してくれるヤン、アヤには伝わらないが実は心配しているクラウスなどのバックアップを受け、アヤは潜入先の領域に向かう。
新たな領域の住人として歓迎されつつ、任務のために動きだす。特に歓迎してくれる隣人のシェン(穏やかで人当たりのいい好青年)によって、秘密裏に動くべしというライエルツの鉄則に抵触しそうになりながらも着実に情報を集めていく。

転)潜伏しているウィルスの居所を突き止め、対峙するが、想定よりレベルの高いウィルスだったためピンチに陥るアヤ。そこにヤンとクラウスが現れ、助けを得たことでウィルスを回収することに成功する。自分のふがいなさに落ち込むアヤを不器用に慰めてくれるヤンとクラウス。クラウスとの間の誤解も解け、気持ちが落ち着いたアヤは、今回の任務において不自然だった点に気付く。

結)再び任務先だった領域に赴くアヤ。そこに現れたシェンは、ウィルスを用いてアヤを呼び寄せたのは自分だと言い、それは自分の所属する組織の指示であり、自分は『存在するはずのない』独立意思を持ったNPCだと明かす。目的を問うアヤに「今回はご挨拶さ。いずれは君の覚醒を望んでいるけれどね――『女王』」と言い残し去る。
呆然とするアヤの元にヤンがやってきて、アヤの秘密――『リアルフェイスを持たない存在である』(通常あり得ることがない)を伝える。
けれどアヤの存在は世界が『異常』と判断しないため排除対象ではない、もし排除対象となったときにはここまで育てた者として責任を取ると告げるヤン。大事に思われていることを感じて、落ち着くアヤ。
「もし私が排除対象になったら――ヤンが、私を消して」「――ああ、お前が望むなら」
そんな約束を交わし、二人は日常に――ライエルツとして任務をこなす日々に戻るのだった。
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