キョハジは「定義」だ

文字数 811文字

 早ければおそらく小学校の算数で、「キョハジ」あるいは「キハジ」というものを習ったかと思います。

 「距離」「速さ」「時間」の関係の覚え方ですね。

 距離と速さをかけると時間になるだとか、距離を時間で割ると速さになるだとか、少なくとも自分は当時、さっぱり理解できませんでした。

 ここで算数・数学に挫折したという方も少なくないのでは。

 この「キョハジ」は「単位」で考えるととても覚えやすいのです。

 距離の単位を「メートル」、時間の単位を「秒」とすると、割り算の要領で速さは自然と「メートル/秒」つまり「メートル毎秒」となるのです。

 これは数学上の「定義」なのですね。

 たとえば1秒の間に車が1メートル進んだとしたら1メートル毎秒と記述しておくことにしようと「決めた」のです。

 最初からそう教えてくれればいいのに(汗)

 ちなみに「毎秒」を「単位時間当たりの」と先生が教えたかと思います。

 自分はずっとこの「単位時間当たり」がどういう意味なのかさっぱりわかりませんでした。

 でもわかってみるとなんのことはなくて、「単位〇〇当たりの」と出てきたらそれは「大きさが1当たりの」という意味なのですね。

 「単位時間当たりの」だったら「1秒当たりの」ということです。

 たとえば圧力の定義は「単位面積当たりにかかる力」ですが、ここでの「単位面積」とは、面積の一辺の単位をメートルとすると、「1メートルかける1メートル」=「1平方メートル」という意味になります。

 そこに1ニュートンの力がかかったとすれば「1ニュートン毎平方メートル」となり、これが「1パスカル」と「定義」されるのです。

 パスカルはフランスの数学者・神学者で、圧力の研究に貢献したことで知られているので、彼の名前にあやかっているのですね。

 このように数学ないし科学全般は「単位」に注目すると理解が深まります。

 今回も読んでくださり、ありがとうございます。

 それでは失礼いたします。
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