第58話 自己紹介
文字数 1,767文字
美桜が終わり、琴音も滞りなく自己紹介が終わった。そして、ついに出雲の番がやってきた。
「次は黒羽出雲君ね。 自己紹介をお願いします」
そう言われた出雲は、はいと言って立ち上がる。
「名前は黒羽出雲と言います。 今は美桜の家で暮らしてます」
美桜の家で暮らしていると言うと、蓮達以外の事情を知っている人以外の全員が声をあげて驚いていた。
「一緒に暮らしているって!? どういうこと!?」
一人のクラスメイトの女子生徒がそう言い、また一人の男子生徒が羨ましいと出雲を妬んでいた。出雲は様々な視線を受けながらも出雲は自己紹介を続けていく。
「えっと、ある理由から美桜と一緒に暮らしているだけで、使用人の人達とか沢山いるので想像しているのとは違います。 あ、あとテレビとか大好きです! よろしくお願いします!」
出雲はなんとか自己紹介を終えることが出来た。その後は椿や蓮も自己紹介を難なく終えて、自己紹介の時間は終わった。
「自己紹介が終わりましたね。 では、教科書類を配りますので一階にある大会議室に行きましょう」
そう言われた生徒達は前方の席に座る人から移動をした。出雲達も大会議室に移動をすると、そこには多数の教科書が机に並べられていた。
「窓側のから一冊ずつ取ってね」
青葉に言われた通りに生徒達は一冊ずつ手に取る。出雲達も手に取っていくと全部で十五冊手に取っていた。教養科目から魔法の指導書まで幅広く教科書があるようである。
「まさかこんなに教科書があるとは! 全部覚えられるかなぁ……」
出雲が嘆いていると、美桜が全部覚える必要はないわよと言う。出雲は美桜に言われて覚えなきゃダメじゃないのと聞いた。すると美桜がテスト範囲や自身に必要と思う範囲だけ覚えればいいのよと言う。
「この学校に入ったからには進路は広いから突き詰めなくても、入学して卒業しただけでも充分よ」
出雲はそうなんだと思うと、少し安心していた。しかし、それでも中学校の範囲から勉強をしていない範囲があるので、この世界の高等学校の勉強に不安があるのは仕方がなかった。
「出雲は勉強していない部分があったよね? 分からない所はちゃんと教えるから安心して」
階段を上がりながら美桜は不安を感じていた出雲に説明をすると、出雲はありがとうと言う。美桜はそれでいいのよと言い、横にいる琴音と椿と共に話し始めた。
「美桜が楽しそうで良かった。 家にいるように笑顔が増えて楽しそうだ」
出雲がそう呟いていると、蓮が中学校時代の美桜はいつも無表情でつまらなそうだったよと蓮が出雲に言う。すると蓮は、出雲が現れてから美桜に変化があったみたいだと言った。
「そんなことはないよ。 俺なんてちっぽけな影響だよ」
出雲がそう言うと、蓮はちっぽけじゃないさと言う。
「出雲が来てくれて、美桜の現実に変化があったんだよ。 良い意味でも悪い意味でもね」
悪い意味でもと蓮が言った意味は出雲が理解出来なかったが、その悪い意味をいずれ良い意味に変えたいと思っていた。教室に到着をすると、青葉が教卓の前に再度立って教科書の説明を始めた。
「皆さんの前には教科書が十五冊あると思います。 国語数学物理化学等一般的にどの学校においても習う教科書です」
そう言われた出雲は、目の前にある教科書の束を見た。勉強が出来ると思う反面、これは大変になるぞとの恐怖もあった。
「さて、教養科目以外にも魔法についての科目もあります。 この世界の魔法の歴史や属性、魔法理論など様々なことを勉強してもらいます。 この三年間で習ったことを将来に活かしてください」
青葉が説明を終えると、今日はこのまま解散ですと言った。
「明日から本格的に授業が始まりますので、本日は帰宅して資料を両親に見せたり、明日の授業の準備等をしておいてください」
青葉はそう言いながら一枚のA3番の紙を一人一枚取ってと配り始めた。出雲が手に取ったその紙には時間割が書かれていた。
一教科六十分の授業で、四時間目の後に昼休みが一時間設けられている。そして、昼休みの後に五時間目六時間目と続き、その後は放課後となっている。一日六時間の平日の授業と土曜日が四時間目まである授業の構成となっている。
「次は黒羽出雲君ね。 自己紹介をお願いします」
そう言われた出雲は、はいと言って立ち上がる。
「名前は黒羽出雲と言います。 今は美桜の家で暮らしてます」
美桜の家で暮らしていると言うと、蓮達以外の事情を知っている人以外の全員が声をあげて驚いていた。
「一緒に暮らしているって!? どういうこと!?」
一人のクラスメイトの女子生徒がそう言い、また一人の男子生徒が羨ましいと出雲を妬んでいた。出雲は様々な視線を受けながらも出雲は自己紹介を続けていく。
「えっと、ある理由から美桜と一緒に暮らしているだけで、使用人の人達とか沢山いるので想像しているのとは違います。 あ、あとテレビとか大好きです! よろしくお願いします!」
出雲はなんとか自己紹介を終えることが出来た。その後は椿や蓮も自己紹介を難なく終えて、自己紹介の時間は終わった。
「自己紹介が終わりましたね。 では、教科書類を配りますので一階にある大会議室に行きましょう」
そう言われた生徒達は前方の席に座る人から移動をした。出雲達も大会議室に移動をすると、そこには多数の教科書が机に並べられていた。
「窓側のから一冊ずつ取ってね」
青葉に言われた通りに生徒達は一冊ずつ手に取る。出雲達も手に取っていくと全部で十五冊手に取っていた。教養科目から魔法の指導書まで幅広く教科書があるようである。
「まさかこんなに教科書があるとは! 全部覚えられるかなぁ……」
出雲が嘆いていると、美桜が全部覚える必要はないわよと言う。出雲は美桜に言われて覚えなきゃダメじゃないのと聞いた。すると美桜がテスト範囲や自身に必要と思う範囲だけ覚えればいいのよと言う。
「この学校に入ったからには進路は広いから突き詰めなくても、入学して卒業しただけでも充分よ」
出雲はそうなんだと思うと、少し安心していた。しかし、それでも中学校の範囲から勉強をしていない範囲があるので、この世界の高等学校の勉強に不安があるのは仕方がなかった。
「出雲は勉強していない部分があったよね? 分からない所はちゃんと教えるから安心して」
階段を上がりながら美桜は不安を感じていた出雲に説明をすると、出雲はありがとうと言う。美桜はそれでいいのよと言い、横にいる琴音と椿と共に話し始めた。
「美桜が楽しそうで良かった。 家にいるように笑顔が増えて楽しそうだ」
出雲がそう呟いていると、蓮が中学校時代の美桜はいつも無表情でつまらなそうだったよと蓮が出雲に言う。すると蓮は、出雲が現れてから美桜に変化があったみたいだと言った。
「そんなことはないよ。 俺なんてちっぽけな影響だよ」
出雲がそう言うと、蓮はちっぽけじゃないさと言う。
「出雲が来てくれて、美桜の現実に変化があったんだよ。 良い意味でも悪い意味でもね」
悪い意味でもと蓮が言った意味は出雲が理解出来なかったが、その悪い意味をいずれ良い意味に変えたいと思っていた。教室に到着をすると、青葉が教卓の前に再度立って教科書の説明を始めた。
「皆さんの前には教科書が十五冊あると思います。 国語数学物理化学等一般的にどの学校においても習う教科書です」
そう言われた出雲は、目の前にある教科書の束を見た。勉強が出来ると思う反面、これは大変になるぞとの恐怖もあった。
「さて、教養科目以外にも魔法についての科目もあります。 この世界の魔法の歴史や属性、魔法理論など様々なことを勉強してもらいます。 この三年間で習ったことを将来に活かしてください」
青葉が説明を終えると、今日はこのまま解散ですと言った。
「明日から本格的に授業が始まりますので、本日は帰宅して資料を両親に見せたり、明日の授業の準備等をしておいてください」
青葉はそう言いながら一枚のA3番の紙を一人一枚取ってと配り始めた。出雲が手に取ったその紙には時間割が書かれていた。
一教科六十分の授業で、四時間目の後に昼休みが一時間設けられている。そして、昼休みの後に五時間目六時間目と続き、その後は放課後となっている。一日六時間の平日の授業と土曜日が四時間目まである授業の構成となっている。