22話 二人きりの夕食

エピソード文字数 1,002文字

ピピピピッピピピピッ

うるさいなぁ・・・僕は腕時計のボタンを押して腕時計のアラームを止めると、あと5分だけと自分に言い聞かせて布団を顔にかぶせた。

そして5分が経過し、10分が経過し・・・

僕はビクッとして顔を起こした。しまった、寝過ごした!腕時計を見る。7時30分!!

夕食の時間はとっくに過ぎていた。僕は慌てて飛び起きると、食堂に向かった。
食堂のドアを開けると、そこには1人、口を膨らませて怒っている鈴原あゆみがテーブルに座っていた。
あ、あれ?鈴原、どうしたの?
どうしたのじゃないでしょ! 弘樹君がやってこないから待っててあげたのに。いつまでも片づかないでしょ。待っててあげたの!
え、そうなの?
みんな、食べ終わって寮の部屋に戻って行っちゃったじゃない!

弘樹くん、おっそいんだから!
ご、ごめん・・・
にしても、わざわざ待っていてくれるとは・・・

なんて僕は幸せ者なんだ。

鈴原は立ち上がると、厨房に入り、ガスコンロの火をつけて鍋を温め始めた。シチューの良い香りが食堂に広がる。
今日はシチューなんだ
そうだよ。それとコロッケ
今日もコロッケなの?
何か文句あるの?
いえ、ありません
小さくなって答えた。

食事の用意がすむと、鈴原は僕の向かい側に座った。

僕はあつあつのシチューを口に運ぶ。鈴原は頬杖をついた。
ああ、せっかく楽しみにしてた合宿なのに、こんな事になるなんて
何が?
僕はわざと、とぼけたふりをした。
ペンペンのこと。それに盗難事件
ああ・・・
お茶を口に運び、一息ついた。
誰があんなヒドイことをしたんだろう?
うーん・・・
僕は箸を持った手をテーブルの上に置いて、考え込んだ。そして、僕は首を横にふった。
こればっかしはいくら考えても分からないよ。部外者かもしれないし・・・ひょっとしたら1年生かもしれない
1年生?
午前中に帰っただろう? 実は1年がグルになって物を盗んだのかも
何のために?
さぁ
ペンペンも1年生がやって言うの?
いや、分からないけど
すべて根拠がないのね
うん・・・
僕はため息をついた。考えれば考えるほど頭は混乱した。

最後の一口を口に運ぶと、僕は立ち上がった。
おいしかったよ。それに、わざわざつきあってくれてありがとう
いえいえ
じゃあ俺、もう、そろそろ行くよ。まだ風呂にも入ってないしね
あ、そうそう。私、今夜も男子寮のA-3号室に泊まるから。よかったら遊びに来てね
ああ、うん。きっと遊びに行くよ
僕は別れを告げて食堂を出た。
つづく
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登場人物紹介

「小川弘樹」

主人公。密かに鈴原あゆみに恋してる普通の高校生。でも鈴原が好きな事はみんなにバレバレ。鈴原が近いと少し声が大きくなるからだ。

最近、ワックスは髪型を自由に変えられる魔法の練り物だと思ってる。

「鈴原あゆみ」

バスケ部のマネージャー。とにかく明るくて、いつも笑顔を絶やさない。
明るすぎて悩み無用と思われてる。そんなわけないでしょ! と一応怒った事もある。
弘樹は怒った顔も可愛いと思った。

「海老原さとる」

バスケ部キャプテン。力強くみんなを引っ張っていく。多少強引なところもある。

あまり女の子の話とかしないので部員に疑われた事もあるが、普通に女の子が好き。らしい。

「武藤純一」

文武両道で、バスケもうまく、頭脳明晰。優しく、皆が熱くなった時も冷静に答えを導こうとする。殴られたら殴り返す男らしい一面も。

いつもメガネがキラリと光る。人の3倍くらい光る。風呂に入る時もメガネをつけるので、体の一部と言われている。横顔になるとメガネのフレームの一部が消えたりはしない。

メガネが外れると3みたいな目になる。

「若宮亮太」

ヤンチャな性格で、言いたい事はズバズバ言う。プーやんをいつもいじってる。背が少し低い。そこに触れると激怒するのでみんな黙っている。

「人をいじっていいのは、逆にいじられても怒らないこと、お笑いの信頼関係が構築されてることが条件だ」と武藤に冷静に指摘されたが、その時も怒った。

沸点が低い。というより液体そのものが揮発してる。

いつもプーヤンをいじってるが、格ゲーでボコられてる。すぐにコントローラーを投げるのでプーヤンにシリコンカバーを装着させられてる。

怖い話とか大好き。

「長野五郎」

略してプーやん。いや、略せてないけど、なぜかプーやんと呼ばれてる。いつも減らず口ばかり叩いてる。若宮にいじられながらも一緒にゲームしたりと仲が良いのか悪いのか謎。ゲームとアニメ大好き。犬好き。

将来の夢はゲームクリエイター。意外と才能あるのだが、恥ずかしいのか黙っている。

エクセルのマクロを少し扱えるので、自分はハッカーの素質があると言った時は武藤にエクセルを閉じられなくするマクロを組まれた。

「塩崎勇次」

おっとりした性格で、人からの頼みは断れない。心配性。
心配しすぎて胃が痛くなる事も多く、胃薬を持ち歩いている。

キャベツは胃に良い、だからキャベジンはキャベジンって言うんだよ、というエピソードを3回くらい部員にしてる。

黒いシルエット。それはが誰なのか、男なのか女なのか、しかし、人である事は確か、という表現ができる。少なくとも猫ではない。

だいたい影に隠れて主人公たちを見てニヤリと笑い、だいたい悪いことをする。
この作品では初っ端からアクティブに大暴れしてる。

酒井先生。バスケ部の顧問だが、スポーツに関する知識はない。

奥さんの出産が近いため、そわそわしている。

織田切努(おだぎり つとむ)。謎の転校生。

夏休みで、寮に慣れるためにやってきたらしい。 

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