ごちゃ×ラビBABYS！
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文字数 3,162文字
Volt_Fantasia
ふうー。
今日は寝坊しなくて済みそうだ！いってきまーす！！
毎日、色んなベイビーと交流しているせいか
今度は誰と交流できるか楽しみにしているアイト。
社員としてはまだまだだが今日も元気に出勤する。
ちょっといつもとは違うルートで行こうと公園を通ると…
若者が飲み終わった缶がアイトの頭に当たってしまった。
痛っ！！
缶投げたの一体誰ですか！？当たりましたよ！！！
メンゴ！メンゴ！！あ、間違えた。ごめんね～。
まったく～。
げっ！
それに炭酸じゃん！ちょっと肩の部分にシミ染み付いてるじゃん！！
替えに帰っている暇はないしな…。しょうがない！とりあえず出勤しなくては…。
＊＊＊＊
BABU社内。階段を急いで駆け上り、まるで通勤電車の如く人事部に駆け込むアイト。
どうしたんだい！？息が荒いけど…。まさか今日も寝坊しちゃった？
いや、違いますよー。実はここに来る途中…
ここに来る途中の出来事を一字一句逃さず伝えるアイト。「最近の若者は…全く！」と
心の中で思いながら出勤していたようだ。
全力で走れば乾くかなあと…。
でもお陰で少しは匂い消えました！！
まだ始業時間１０分前で良かった～。
あら、アイト君。おはようございます…。
あ、シルフィーナさん。おはようございますっ！！
今日はアイト君に紹介したいベイビーがいるんだけどこの社内にはいないのよ…。
だから来て早々なんだけど、オフィスロビーで待っていてくれる？
――オフィスロビー。
今日はどんなベイビーに会えるんだろうと期待に胸を膨らませている
アイトはシルフィーナさんが来るのを待っている。
今日はどんなベイビーに会えるのかな…！
でも社内にいないベイビーってグラスみたいな職に就いたベイビーの事を言うのかなあ。
遅くなりましたわ。
さあ、行きますよ。アイト君！！
目的地はこの街の最高級ホテル「冠皇（かんのう）」よ。
えっ？
冠皇って言ったら５つ星ホテルですよね…。
そんな場所にベイビーがいるんですか！？ す、凄いです…。
私も泊まりたい位ですわ。
当社のベイビールームを嫌うなんて…。
――「冠皇」最上階スイートルーム。
室内にプールかあ。どんなベイビーがいるんだろう…？
なんか無性に気になって来た…。
あっ、名前はティアラちゃんっていうんだねー。
宜しくね！アイトって言うんだ。
って、このベイビー…
おしゃぶり、来ている服全て
あの最高級ブランド「キルトクロス」のマークが入っている…。
だからこんなスイートルームに宿泊できるのかあ。羨ましいなあ。
優雅ってこういう事言うんですね…。
あ、そう言えば昨日金ピカのベイビールームに入ったけどまた違う優雅さです！！
あ、あれティアラちゃん怒っている…。
怒らせるような事言ったかな？ ごめんね…！
あら、金ピカのベイビールームに入ったという事は
アイト君、シャンパンベイビーこと「一ノ瀬煌ベイビー」に会ったのね…。
はい。何から何まで金ピカで
昨日はあの部屋から退出しても目がずっとチカチカしていました…。
ティアラちゃんはシャンパンベイビーのベイビールームが嫌いなのよ。
一緒の空間に居たくないって言う理由みたいだけど、他にも何かありそうで怖いわ。
さぁ、ティアラちゃんとも交流深めたようだし、会社に戻りますよ、アイト君！
はい！分かりました。
じゃあね、ティアラちゃん！！
超高級ホテル「冠皇」にいる超金持ちベイビーであるティアラとの交流を深め
シルフィーナとアイトが会社付近に戻ってくると、
何か色んなメディアの方が挙ってアイトの元へとやって来た。
き、君がアイトさんですよね。
つい先日、この街のポリスベイビーのグラスちゃんの後ろに乗っていた人が貴方だと
聞いて駆け付けたのですけど、ちょっと取材いいっすか？
運転するとスピード狂になる事で有名なグラスちゃん…。
また有り得ない場所を走っていると連絡がありましたので、
乗っていた本人に取材の許可を是非！！！
ちょっ、ちょっと…。
君達、以前にも話しましたけど我が社での取材に関してはNGと言いましたよ！！
お忘れですか！？ アイト君行きますよ！！
全くグラスちゃんはまた…。
ちなみにどんな所走ったんですか！？
お、思い出すと気持ち悪くなりますけど…
鉄橋の上、電車が通るレールの上、物凄い狭い路地裏とか…ですかね？
最終的には階段を駆け上り、ビルの上から大ジャンプです…！
凄い所ばかりですね…。
ポリスとしての自覚はあるのかしら、グラスちゃんは…。
その時、オフィスロビーにいた
シルフィーナの元に人事部の社員が物凄い形相で駆け付ける。
た、大変です…シルさん！！
ゴラゴランベイビーがトレーニングルームの部屋から飛び込んで１階にある
プールに飛び込もうとしています！！
あら、あの子らしいわね。
別に好きにやらせて置けばいいんじゃない？。
ゴラゴランちゃんのトレーニングは誰にも止められないと言うのは知っているでしょ？
いや、ゴラゴランちゃん、
さっき階段でうさぎ跳びした際にスキルを使用しております。
だから次のスキル使用までまだ時間が…。
えっ…！ま、まずいですわ…。
アイト君、トレーニングルームに行ってゴラゴランちゃんを
止めてきてくれませんか！？
アイトは先日交流したトレーニングルームからプールに飛び込もうとしている
ゴラゴランベイビーの元に向かい、思い切りドアを開け
中に飛び込むと、窓近くにいるのを見掛ける。
――トレーニングルーム。
あー良かった。まだ飛び込んでいないね…！
ゴラゴランちゃん、こっちにおいで、ほら！！
ゴラゴランベイビーはアイトの言う事も聞かずに、
トレーニングルームの窓から１階にあるプールに飛び込み始めた。
そして意を決してゴラゴランちゃんを救うべく、アイトも窓から飛び降りた。
人事部にいるシルフィーナさんは窓からゴラゴランちゃんとアイトが飛び降りた光景を見て
一枚上着を脱ぎ、彼女も窓から二人を助けるべく飛び降りる。
（アイト君、無茶しないでよ…。私の責任になるじゃん！）
（でもゴラゴランちゃんを
絶対に助けたい気持ち、伝わったわ…。アイト君は良い社員になれるわ！）
ゴラゴランちゃんを無事に助け出したアイトとシルフィーナは
１階にあるプールへと物凄い飛沫を上げて飛び込み、何とか怪我はなく助かった。
ああ、服ビチョビチョだよ…。
す、すみません…。で、でも…。
色んなベイビーと交流を経て、自分自身も成長したいし…
社員としてベイビー達の信頼も築きたいんです！！
あら。じゃあ覚悟は出来てるわね。
この社内では、炭酸を頭から浴びたり
金を派手に使ったベイビーとの交流、そしてメディアからの注目、そして
最後に水しぶきを浴びてプールに飛び込む…。
これらを全て＂スプラッシュ＂と呼ぶのよ…。
スプラッシュ社員、アイト君の誕生ね！！
これは称号よ！有難く受け取ってね！！！
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アイト
ひょんなことからBABUの新入社員になった少年。
ベイビー、未来とティムのファン。
シルフィーナ
BABUの人事部兼秘書の女性。
