孤独

文字数 347文字

 わたしは、いままで誰ひとり、友人と呼べる友人を持ったことはない。ひとりぼっちって、じつに素晴らしいものだ。世間一般の人々のように冠婚葬祭、デート、旅行、飲み会、お年玉など思わぬ出費がかさむことは一切ない。仕事を終えて帰宅したわたしは、しこたま缶ビールを飲みほしたあと、大好きなホラー小説を読みふけり、いまこうして拙い小説を執筆している。
 
 ある日、職場の同僚が言った。「おまえ、いつか孤独死するぞ」
 「友達――♪ZERO~」わたしはとぼけた顔でとっさに切りかえした。
 「まったく呆れたやつだ!」彼は白い目でわたしを睨んだ。
 
 わたしは、いままで誰ひとり、友人と呼べる友人を持ったことはない。孤独だけを愛し、孤独とともに死ねるなんて本望だ。じつは、誰でも、そうではないだろうか?
 
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