第5話 女子寮・大浴場
文字数 1,407文字
「システム内において、職業間の
当真は
そう叫ぶと、榛名春奈がいる結界の西側エリアを目指して、当真は全力で走り出した。
ドゴッ! という鈍い音と共にホブゴブリンが吹き飛んだ。
地面に転がったまま、ピクリとも動かなくなったホブゴブリン。見れば、首が妙な方向に折れ曲がっている。
キャッキャッしている榛名春奈達。当真はその光景をスキル・認識阻害を使用して、校舎の影から隠れて見ていた。
彼は呻くように呟いていた。
とはいえ、この強さはおかしい。
レベル15の当真でも、いま目の前で見せられた光景を再現するのは無理…というより、逆にやられてしまう公算が大だ。
ぶつぶつと言いながら、当真はこの場での榛名春奈とのセクロスをあきらめる。
倍以上のレベル差があっても、榛名春奈相手にセクロスをするのは、現状では不可能だ。
すっかり戦意喪失した当真。彼はそそくさと、その場を後にしようとする。
無言のままに、クルリと方向転換した当真。彼は榛名春奈達の後を静かに尾行し始めた。
あれから3ヶ月…成長期とレベルアップが相まって、少年は成長していた。
突然、榛名春奈の着替えが見えなくなってしまう事態に、彼は焦りの声を上げた。
気合いの声と共に、当真は即座に壁をよじ登る。
大声を上げても、スキル・認識阻害と遮音シートの効果により、榛名春奈達に彼の存在を気取られることは無かった。