第46話  友好の証はマヤ文明?

文字数 577文字

「安心しろよ! もし、俺が敵だったらわざわざ忠告しないよ」 アーセはそっとタバコを灰皿に置いた。

 アーセは2本目のタバコを吸い始めた。煙は強い風に流されて、消えってしまった。 オータムが言っていた。タバコの起源(きげん)は友好の(あかし)なのだと。

「さっきも言ったが、お前ここに住む気は」
 アーセは言いかけた時には、俺は首を振っていた。その仕草(しぐさ)を見たアーセは少し笑った。
「お前は昔から何も変わらないよな」と言いながら、残念そうにタバコの火を消した。昔からの(くせ)は変わっていなかった。アーセはアゴによく手を持ってくる。


「誰だか知んねえけど、捕まったらどうなるんだよ?」
「わかんねえよ。状況からして非常に危険だとは思う……。Game世界で起こったようになるかもな」
 アーセは捕まったらどうなるかを言わなかった。アーセの表情から(さっ)せられた。きっと俺も博士みたいなことになるのかもしれないと。


 ただ疑問だったのは、このトリガーの話を知っているのは、多くないはずだ。少なくとも博士に関係のある人や、国の仕事でもオズワルトと関係していないと知りえない情報をアーセから次から次へと出てくる。
 間違いなく国の重要な情報を知りえる仕事をしているのだと確信していた。


「とにかく今日はうちに泊まっていけ。ここは安全だ!」
 なぜこの時にアーセが安全だと言い切れるのかは分からなかった。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み