第1話『魔王、おかわりをする。』
文字数 1,804文字
ルルリエが城に来てから数週間が経過した。
彼女もすっかり城に慣れ、いつも通りの日常の中に溶け込んでいた。
ルルリエの天使の如き呼び声で、城の面々はぞろぞろと居間に集まる。
中央の長テーブルには、所狭しと料理が並べられていた。
そして食事が始まると、皆一様に笑顔をこぼしながら料理を食べる。ルルリエはその光景を嬉しそうに眺めるのであった。
そして魔王は、精神を集中させた。
相変わらず気の抜けた掛け声とともに、魔王の影が伸び始める。そして影は、徐々に形を形成し始めた。
そして幻影は、勇者のもとへと消えていった。
そして魔王達は、何事もなかったかのように食事を続けるのだった……。
ほんとこいつら大丈夫か?
ほんとこいつら大丈夫か?