像の仕掛け

文字数 520文字

(次は像だね)
「そうね」
「うん」
 何か、歯切れが悪い。
(どうしたの?)
「勇者様、私たちに触ってないですよね?」
(実体ありませんから)
「一応、信じてあげるわ」

 どうやって像を調べれば良いのか?
「乗るしかないんじゃない?」
(誰が?)
「わ、わたしが乗るわよ」
 フローラ姫が像に乗っかる。ここから見ると、パンツが見えそうだ。
「何かあるわよ」
 なにやら、ボタンみたいなものがついている。明らかに仕掛けだ。だが、フローラ姫が気になる。
「いかがされましたか、勇者様?」
 フローラ姫にいたずらすることにした。まずはお尻に触ってみる。
「ひゃんっ。勇者様、触らないでぇ」
(実体がないのに、どうやって触れと?)
 今度は太ももに触ってみる。
「あん。ちょっと」
 触った瞬間、少しパンツが見えた。

「勇者様、エッチなことしてないですよね?」
 マイラが睨んでくる。
(滅相もない!)
「なら、良いわ」

 揺れている胸に触れてみる。
「ひゃんっ。どこ触ってるの?」
(触れないですって)

 何とかして、仕掛けを解く。壁に文字が浮かぶ。
『この先の場所で力を蓄えよ』
(どういう意味だ?)
「とりあえず、像は終わったのね」
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