第90話 レクリア王国
文字数 1,351文字
私はジューダス・レイピース。
レクリア王国、銀狐騎士団の騎士だ。
現在、西方三国と呼ばれる古のクローマ王国から分かれた三国に未曾有の危機が迫っていた。
ナリス王国は隣国ベガに、虎の子の青銅騎士団を壊滅された。
また、ミダス王国はシリウス王国とデネブ王国の二方面からの攻撃に晒されていた。
そして、我がレクリア王国はスピカ王国の強襲を受け、国境の砦は陥落した。
何故、西方三国が同時期に近隣の国々から侵略を受けるのか?
レクリアとスピカは友好国ではないが、通商も行っており戦争が起こる気配さえなかったと言うのに...。
スピカ王国は何故、我が国に攻め込んだのか?
大義名文はあるのか?
そうしている間に、我が銀狐騎士団に出撃の命が下った。
スピカ王国軍の迎撃命令だった。
「者共! 我がレクリアに銀狐騎士団ありと、スピカの蛮族共に教えてやれ! 出撃!」
団長の掛け声と共に、王都から出撃した。
交戦予想地点は、ベルピス伯爵の領地ベオリクだ。
至急速やかに進軍すべく、我が騎士団は高速進軍に移行する。
スピカ王国軍よりも先にベルピス伯爵軍と合流して、ベオリクの地で迎撃準備だ。
その為の高速進軍であり、糧食はベルピス伯爵への道程の貴族からの補給だ。
糧食輸送の荷駄部隊がない、我ら銀狐騎士団は10日の道程を3日で駆け抜けた。
「開門! 我らは銀狐騎士団の先触れである! 開門~!」
私は先触れとしてベオリク砦にて、銀狐騎士団到着の報を伝えた。
「グッ!」
「ガァ!」
私の同僚の2人が苦悶の声を揚げ、落馬した。
それと同時に、私の左目に激痛が走った。
くっ、これは矢か?
何故、砦から攻撃を受けたんだ!
私は本能で、馬を操り砦から距離を取ろうとした。
すると、砦から隣国カペラの軍装をした部隊が出撃してきた。
私は馬を操りながら、砦からの弓矢を巧みに避けた。
一刻も早くこの事態を騎士団に伝えなければならない。
私は来た道を一目散に駆け抜ける。
しかし、疲労が最高潮に達した馬は突然、泡を吹いて倒れてしまった。
高速進軍の為、無理を重ねたからだった。
「グッ!」
馬から転げ落ちた私は右肩を殴打し悶絶する。
しかし、そんな私を取り囲むカペラの軍装をした50名ほどの騎馬部隊。
「何故、カペラの者達が我がレクリアの砦にいるんだ?」
私が瀕死の態で部隊長らしき者に問いかけると、
「冥府の駄賃だ、教えてやろう。ベルピス伯爵は既に我がカペラ・スピカ連合軍に寝返っておるわ! 殺れ!」
何だと! カペラ・スピカ連合軍だと?
何が起こっているんだ!
何も知らずに我が銀狐騎士団が砦に到着したら?
高速進軍で疲弊した騎士団に不意打ちされれば、銀狐騎士団だとしても危ない!
ザシュ! ドガッ!
私は囲みを抜けるべく、真っ先に斬り掛かって来たカペラ兵を斬り、その乗馬を奪い獲った。
「退け! 我は銀狐騎士団のジューダス・レイピース! カペラの盗人共! 我が剣の錆となれ!」
私はそう叫びながら、カペラの囲みを突破すべく果敢に突っ込んでいった。
レクリア王国、銀狐騎士団の騎士だ。
現在、西方三国と呼ばれる古のクローマ王国から分かれた三国に未曾有の危機が迫っていた。
ナリス王国は隣国ベガに、虎の子の青銅騎士団を壊滅された。
また、ミダス王国はシリウス王国とデネブ王国の二方面からの攻撃に晒されていた。
そして、我がレクリア王国はスピカ王国の強襲を受け、国境の砦は陥落した。
何故、西方三国が同時期に近隣の国々から侵略を受けるのか?
レクリアとスピカは友好国ではないが、通商も行っており戦争が起こる気配さえなかったと言うのに...。
スピカ王国は何故、我が国に攻め込んだのか?
大義名文はあるのか?
そうしている間に、我が銀狐騎士団に出撃の命が下った。
スピカ王国軍の迎撃命令だった。
「者共! 我がレクリアに銀狐騎士団ありと、スピカの蛮族共に教えてやれ! 出撃!」
団長の掛け声と共に、王都から出撃した。
交戦予想地点は、ベルピス伯爵の領地ベオリクだ。
至急速やかに進軍すべく、我が騎士団は高速進軍に移行する。
スピカ王国軍よりも先にベルピス伯爵軍と合流して、ベオリクの地で迎撃準備だ。
その為の高速進軍であり、糧食はベルピス伯爵への道程の貴族からの補給だ。
糧食輸送の荷駄部隊がない、我ら銀狐騎士団は10日の道程を3日で駆け抜けた。
「開門! 我らは銀狐騎士団の先触れである! 開門~!」
私は先触れとしてベオリク砦にて、銀狐騎士団到着の報を伝えた。
「グッ!」
「ガァ!」
私の同僚の2人が苦悶の声を揚げ、落馬した。
それと同時に、私の左目に激痛が走った。
くっ、これは矢か?
何故、砦から攻撃を受けたんだ!
私は本能で、馬を操り砦から距離を取ろうとした。
すると、砦から隣国カペラの軍装をした部隊が出撃してきた。
私は馬を操りながら、砦からの弓矢を巧みに避けた。
一刻も早くこの事態を騎士団に伝えなければならない。
私は来た道を一目散に駆け抜ける。
しかし、疲労が最高潮に達した馬は突然、泡を吹いて倒れてしまった。
高速進軍の為、無理を重ねたからだった。
「グッ!」
馬から転げ落ちた私は右肩を殴打し悶絶する。
しかし、そんな私を取り囲むカペラの軍装をした50名ほどの騎馬部隊。
「何故、カペラの者達が我がレクリアの砦にいるんだ?」
私が瀕死の態で部隊長らしき者に問いかけると、
「冥府の駄賃だ、教えてやろう。ベルピス伯爵は既に我がカペラ・スピカ連合軍に寝返っておるわ! 殺れ!」
何だと! カペラ・スピカ連合軍だと?
何が起こっているんだ!
何も知らずに我が銀狐騎士団が砦に到着したら?
高速進軍で疲弊した騎士団に不意打ちされれば、銀狐騎士団だとしても危ない!
ザシュ! ドガッ!
私は囲みを抜けるべく、真っ先に斬り掛かって来たカペラ兵を斬り、その乗馬を奪い獲った。
「退け! 我は銀狐騎士団のジューダス・レイピース! カペラの盗人共! 我が剣の錆となれ!」
私はそう叫びながら、カペラの囲みを突破すべく果敢に突っ込んでいった。