第98話 カペラ王国
文字数 1,456文字
我はリジョン・カペラ。
カペラ王国の国王である。
西方諸国連合軍とは、西方三国であったミダス・ナリス・レクリアを袋叩きにする連合だ。
アッバースの後ろ盾により、古のクローマ王国の最後の長子ミルテッド・クローマの血脈に依る王国の復興...。
ふっははははは。
大層なことだ。
流石、アッバース王国だ。
クソッタレな狂国め!
何様だ! 胸くそが悪い!
だが、如何せん我がカペラ王国は小国だ。
大国の思惑を撥ね付ける力が無い。
力が無い者は、力が有る者に従う。
従いたくなければ滅びるしかない。
簡単なことだ。
我は雌伏する。
何時か強国に物申せる国にする為に、我は情勢を読み、牙を研ぐのだ。
「何! 我が遊撃強襲部隊が敗走しただと?」
敗走? して、損害は?
え、軽傷者多数だが死者はなしだって?
どう言うことだ?
え、ビクトリアス・エルブリタニアだって?
あのオルスカの獣王をボコった少年か?
確か、西方諸国軍本部から第一等命令で接触禁止が出ていたのではなかったか?
え、不慮の遭遇だって? 銀狐騎士団の残党狩り中に件の皇子一行と交戦して敗走...。
あれ、これってヤバくない?
確か件の皇子一行は十数人だって報告にあった。
我がカペラ遊撃強襲部隊は、2000だぞ?
え、全員気絶させられたって...否、駄目だろう。
我が国の精鋭部隊だぞ?
え、安心して欲しい?
何言ってるんだ、お前!
え、我が国だけでは無い?
何言ってるんだ、お前!
え、スピカもシリウス同じように敗れているって?
だ・か・ら、さっきから何言ってるんだ、お前?
良いか、我が西方諸国連合軍の発起の元は、アッバース王国の要請があったからだ。
つまり、アッバースの正義の剣の一員として我らの軍は行動している。
その正義の剣が敗れたんだぞ!
つまり、アッバース王国にエルブリタニア帝国は宣戦布告したに等しいのだ。
アルグリア大陸北西の大国であるアッバース王国と、中央の大国であるエルブリタニア帝国との戦争だぞ?
我が国も駆り出されるぞ!
そして、良いか? よく考えろよ、十数人に敗れた我が精鋭部隊がエルブリタニア帝国軍と対峙した時に何が起こるか?
1度目は情けで生かされたと言えるだろうが、2度目も生かされる保証はない。
確実に壊滅させられるだろう。
況してや戦いになる訳があるまい。
エルブリタニアの旗を見ただけで我が軍は潰走するだろう。
それは、スピカ・シリウスの両国の精鋭部隊も同様だ。
我らは戦う前に既に負けているんだ。
なんて恐ろしいことをするんだ。
ビクトリアス・エルブリタニア。
死人に口なし。
死者は喋る事は無い。
では生者はどうだ?
生人の口を塞ぐことは不可能だ。
件の皇子に生かされた各国の精鋭部隊が喧伝するだろう。
ビクトリアス・エルバビロニアの脅威を...。
引いては、エルバビロニアの脅威を...。
その事実に気が付いた時、果たして我ら西方諸国連合はアッバースとエルバビロニアの戦いに参加するのだろうか?
前門のドラゴン、後門のフェンリル。
我が国は生き残りを懸けた岐路に立たされたのだ!
解ったか、この馬鹿者め!
カペラ王国の国王である。
西方諸国連合軍とは、西方三国であったミダス・ナリス・レクリアを袋叩きにする連合だ。
アッバースの後ろ盾により、古のクローマ王国の最後の長子ミルテッド・クローマの血脈に依る王国の復興...。
ふっははははは。
大層なことだ。
流石、アッバース王国だ。
クソッタレな狂国め!
何様だ! 胸くそが悪い!
だが、如何せん我がカペラ王国は小国だ。
大国の思惑を撥ね付ける力が無い。
力が無い者は、力が有る者に従う。
従いたくなければ滅びるしかない。
簡単なことだ。
我は雌伏する。
何時か強国に物申せる国にする為に、我は情勢を読み、牙を研ぐのだ。
「何! 我が遊撃強襲部隊が敗走しただと?」
敗走? して、損害は?
え、軽傷者多数だが死者はなしだって?
どう言うことだ?
え、ビクトリアス・エルブリタニアだって?
あのオルスカの獣王をボコった少年か?
確か、西方諸国軍本部から第一等命令で接触禁止が出ていたのではなかったか?
え、不慮の遭遇だって? 銀狐騎士団の残党狩り中に件の皇子一行と交戦して敗走...。
あれ、これってヤバくない?
確か件の皇子一行は十数人だって報告にあった。
我がカペラ遊撃強襲部隊は、2000だぞ?
え、全員気絶させられたって...否、駄目だろう。
我が国の精鋭部隊だぞ?
え、安心して欲しい?
何言ってるんだ、お前!
え、我が国だけでは無い?
何言ってるんだ、お前!
え、スピカもシリウス同じように敗れているって?
だ・か・ら、さっきから何言ってるんだ、お前?
良いか、我が西方諸国連合軍の発起の元は、アッバース王国の要請があったからだ。
つまり、アッバースの正義の剣の一員として我らの軍は行動している。
その正義の剣が敗れたんだぞ!
つまり、アッバース王国にエルブリタニア帝国は宣戦布告したに等しいのだ。
アルグリア大陸北西の大国であるアッバース王国と、中央の大国であるエルブリタニア帝国との戦争だぞ?
我が国も駆り出されるぞ!
そして、良いか? よく考えろよ、十数人に敗れた我が精鋭部隊がエルブリタニア帝国軍と対峙した時に何が起こるか?
1度目は情けで生かされたと言えるだろうが、2度目も生かされる保証はない。
確実に壊滅させられるだろう。
況してや戦いになる訳があるまい。
エルブリタニアの旗を見ただけで我が軍は潰走するだろう。
それは、スピカ・シリウスの両国の精鋭部隊も同様だ。
我らは戦う前に既に負けているんだ。
なんて恐ろしいことをするんだ。
ビクトリアス・エルブリタニア。
死人に口なし。
死者は喋る事は無い。
では生者はどうだ?
生人の口を塞ぐことは不可能だ。
件の皇子に生かされた各国の精鋭部隊が喧伝するだろう。
ビクトリアス・エルバビロニアの脅威を...。
引いては、エルバビロニアの脅威を...。
何時でも簡単に殺せるからこそ
、生かされた
。その事実に気が付いた時、果たして我ら西方諸国連合はアッバースとエルバビロニアの戦いに参加するのだろうか?
前門のドラゴン、後門のフェンリル。
我が国は生き残りを懸けた岐路に立たされたのだ!
解ったか、この馬鹿者め!