流川サンセット

エピソード文字数 673文字

流川サンセット

薄暗い流川町の朝方。

落としたメイクにマスクを当てる。ジャージ姿で帰宅に着く。

色落ちしたキティちゃんのスリッパ。頼りなく軽い音を鳴らす。

巻いた髪を降ろすとクセがつき、くるくると頬を撫でた。

試合終了のゴング。休まる時はこんな格好。

ゴミ袋の山に浮かべていた。
この町じゃ有りもし得ない夢を。

汚いものが多過ぎる世界。
だからこそ綺麗なものに気付くのです。

その場しのぎの呆れた言葉に、一体何を期待したんだろ?
身を削って金を稼いで、金を削って愛した人。

偽物の愛は温かくて満たすんだ。
本当の愛は冷たくて痛いんだ。
この時間でもやってるラーメン屋。
一杯すすって帰ろかな。

この町は朝と共に眠りに着く。
シャッターを閉めて、ネオンを落として。

肌寒さと、それから静けさと。そして、少しの虚しさと。

どこで間違えたのか、こんな生き方しかできないのか? 答えはドブ川に沈んでく。

今日も欲が人間ドラマを生み。この町を少しだけ色染めする。そして、明日になればこの町が食べる。忘れさられてまた欲を生む。

使い勝手が良いし、都合も合わす。
そんな私は良い子なの。
若さを売り飛ばし、現実を逃避して。
孤独を紛らわす為、足を突っ込んだ町。

お金で買えるものは親切にしてくれます。
お金で買えないものは裏切られたりします。
田舎に帰って弁当屋でもしようかな。
居場所がないから出てきたけどね。

偽物の愛は温かくて満たすんだ。
本当の愛は冷たくて痛いんだ。
帰り道を忘れました。
私の生きる町、私の生きる町。
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