エマージェンシー・エスケープ
文字数 3,944文字
そこを見てワタクシは慄然とした! その水位情報の表に、危険水位を知らせる赤字が表示されておった!
前側の席で、席を向かい合わせにしておるおっちゃんがおったのだ。
そのおっちゃん、どうやらテツらしいのだが、仲間とのテツ話に夢中で、全然景色を見ておらぬ。
そのことを思い、ワタクシは撮影よりも、もう名残になってしまうLSEの車両の挙動を全身で感じることにした。
ある意味、その大事さを教えてくれたそのブロックおじさんには深く感謝なのである。
大野工場がラストランに向けて徹底的に整備したらしく、これまでのLSE乗車のどのときよりも状態の良い挙動であった! そのことに気づけたのもおじさんのおかげである!!
ラストランエンブレムを付けたLSE車に長年の感謝と別れを告げ、ワタクシは真の目的地へ急ぐのである!
その真の目的地については次のエピソードで!