◆Scene09
文字数 604文字
そしてノン子さん…
手始めに、あなたに死んでもらいます
え、なんでなんで！？
なんでいきなりノン子なの！？
神々の復活には
清純な女子高生の生き血が必要なのです
さあ、その身をクトゥルフに捧げなさい！
おお、母なる神、ハイドラさまの復活だ！
ぐおおおおおおおお…
我が名は、ハイドラ…
クトゥルフを生みし、母なる存在…
な、何なんだ…
あの巨大な化け物は…
あれ？
ノン子、ノン子がいない！
あれはノン子の肉体をよりしろに
東京湾に生息する海洋生物たちが
合体して生み出されたハイドラの化身
ウーロン茶によって声を奪われた
今のわたしには
とうていかなう相手ではない…
なんだって！？
それじゃあ…ノン子は、ノン子は…
あの化け物の中に！？
あんなヤツのせいで、大崎は滅ぼされちまうのかよ！
いや、まだ希望はある…
もしも君が本気で声優を志すというのなら
これを君に託そう…
大崎一番太郎…
君の分身、大崎一番太郎バトルモードだ。
たとえどんなヒーローも
我々、声優が声を吹き込まなければ
ただのデク人形に過ぎない
だが、ひとたび
ヒーローと声優が一心同体となって心が通じ合った瞬間
無敵のパワーを手に入れるのだ
大崎一番太郎… バトルモード…
これが、ボクのヒーロー…
大崎一番太郎！
今戦えるのは、君しかいない！！
今こそ、声マネじゃない
おまえだけの必殺技を繰り出すんだ！
中谷さん、わかったよ…
ボク、やるよ！！
よし、その意気だ！
大崎一番太郎！
敵におまえの「声優魂」を叩き込んでやれ！
