第6話

文字数 1,382文字

疲れていた、疲弊しているのを自分でも感じる。
人間の悩みは全て人間関係によるものだと聞いたことがある、私もそう思う。現に今までも今も人間関係で悩んでいる。
8年付き合いのある、2歳年下の女の子がいた。
【るり】という女の子。8年間 今になっては友人関係であったのかどうかもわからないが、私も友人が多いほうではないが、るりの交友関係は私以上に狭かったように思える。
何せ8年間、私が中学3年生の14歳から現在の22歳までで、彼女に友達がいる、恋人がいるなどの情報を聞いたことがなかったからだ。
ただ私にほかの友人がいることを言わなかっただけなのかもしれないが、共通の友人が1人いるだけなように感じていたのは杞憂ではないと思う、主観でしかないけれど。

前置きが長くなったが、何に悩んでいるかというと るりのお金と時間の価値観が私と違う、それだけだった。
そんなしょうもないことで悩むなよ、どうでもいいだろうと思われるかもしれない。
そんな悩みが私にとっては友人という枠にひびが入る大事件だと感じていたのだ。

るりは友人として関わるようになって5年目で見ないふりをしていたことに焦点をあててしまったのだ、考えないように、見ないふりしていた事が脳内を駆け巡ったのだ。
1つ目、待ち合わせには30分から1時間、必ず遅刻してくること。
毎回何かしらの理由で待たされるのだ。
最初は気にしていなかった、相手も準備が間に合わないことはあるだろう、自分を擁護するようだが、私も準備には時間がかかるほうであると自分で自覚をしているし、待たせることは嫌なので早起きをするか待ち合わせの時間を最初から遅めに設定するかの対策はしているつもりだけれど。
2つ目、買い物等をしていると必ず何かを買ってとせがまれること。
食事代は5年間、2人で出かけるときは絶対に私が支払いをしていた、これに関しては全く疑問を感じたことはない。
見ないふりをしていた点は スーパーに行けば自宅で食べるであろう物を買い物かごに入れる、服屋さんに行けば服を買ってと言われるのだ。支払いは当然だというように私持ちだ。
私の自宅に泊まることもあったが、私の購入した日用品の袋を見て、
「これ、貰ってくね~。」
の一言。
私って何なんだろう。

見ないふりを見ないふりできなくなった決定的な会話があった。
服を買ってとせがまれて、初めて断った日のことだった。
「りりこちゃん、服かって~。」
「え、やだよ、自分で買いなよ」
悲しそうな顔をしたように見えたが気にしないふりをした。
その後10分くらいウィンドウショッピングをしていると 服をもったるりが駆け寄ってきた。
「見て!この服、りりこちゃんに似合うと思うなぁ~」
選んでくれたんだと素直に嬉しくなった。
「本当?じゃあ買おうかなぁ」
「え!!私に?!」
一瞬何を言っているのか理解ができなかった、見ないふりをしたかった。
「待って!買ってくれるならちゃんとしたの選んでくるから待ってて!」
なんだろ、私ってなんだろ。
その後はいつも通り、るりが探してきたちゃんとした服を私が購入する流れになったのだ。

もう見ないふりはできなくなったのだ。
友人だと思っているから、5年間言わないでいたのだ。それが間違っていて言わないことで自分自身が傷つく結果になるとは私は考えていなかったのだ。
私には友達としても、先輩としても見られている気がしなかった。


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