文字数 1,065文字

 二千十八年 一月 二十七日


 押し付けがましい宗教と偏見、全ては愛する子への想い。
 押しつめたとてそれがどれだけに、どれだけの苦を強いてきたものであるか、憎しみの本質を観取する由もなし。
 時に功を奏す偏見、傷心を和らげる。
 例えばここの、陰険な国民。
 あれだけ笑顔を振り撒いておいて、内で罵詈雑言を繰り返す。
 他人の視線を恐れるあまり、身支度化粧に自を隠す。
 甚だしい社交辞令に偽善、同調圧力。
 曲を書かせればつまらない、似たり寄ったりのゴミばかり。
 英語も碌に使えないくせに、図に乗ってファックだの何だのほざき倒す。
 宗教のしの字も知らないくせに、毀損し、コケにする。
 どうせ大して愛しても愛されてもいない思い上がりがリズムに乗せて歌うラブが蔓延する。
 小説を書けば伏線コンプレックス。
 健常者のくせに、娯楽を作れば低俗で品の欠片もない。
 のっぺりとした架空の虫酸を眺めて興奮する様を見せつけ色眼鏡を買いに走らせる近代の創作文化。
 礼儀正しく平気のくせして性格は頗る悪い。
 何より迷惑な、親切の押し売り、他人への余計な関心。
 どれもこれも、事前の偏見無くして堪えることなどできなかった。

 分かっています。
 皆が皆そうだと決めつけるのは良いことではありません。
 しかしながら、この人生を通して見てきた国民全てがこれら全てに当てはまってしまう限り、決めつけるしかありません。
 そしてこのように。
 親族の教えや影響から始まり、数多の出会いを経てなるたけ自分の前から消えてほしいと常日頃考えながら肥大化してきた偏見は、まさに今日、爆発してしまいました。
 決して、ここが嫌いなわけではありません。
 性に合わないのは人間です。
 好き嫌いが人の勝手と知らないようで、前述した同調圧力によって彼らに好きを押し付けられてきたお陰で、今となっては認識が吐き気を催す導火線となっているコンテンツも数知れません。
 放ってくれていれば、好きになっていたかもしれないのに。

 痴呆だからと馬鹿にして、喋れないからと好き勝手言って、繰り返される日常的な強姦。
 口元は「好き」と動いていても、外面には表れない感情の動態に不安が募ってしまいます。
 幼い頃にはどれだけのぬか喜びを体験したでしょう、いつからかそれもなくなりました。
 そんな国民性に流され、そして塗り替えられ、皮肉と虚勢にまみれた人間不信の完全体が出来上がり、そして今、これを書くに至りました。

 命令なんて糞食らえ。
 大切なのは、信じられるのは、愛しているのは、いつまでも。

 もう誰も、信じられません。
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