２８

汗をかいて歩き回って
見つけたかけらを集めて
出来たモザイクは
あなたが好きな赤を基調にして
私を彩らせる
しなやかに伸びた長い指先に
おまじないの糸を結び
海へと流せばどこまでも遠く　遠く
白い波を巻き込んで見えなくなった
覚えているかいと星空の下で聞いた言葉を
まだ探しながら
旅立つあなたへと何を送ろう
人は幸せを見つけることに
時に嘘をつき
いつまで涙の対価を払い続けるのだろうか
手を伸ばしただけで手に入る
偽物ののダイヤモンドより
もっと簡単に転がっているけど
黒いモヤの踏み込めない向こう側
背伸びしすぎて血が滲むまで立ち尽くした夜に
あなたと重なり合って
手を繋いで眠れるだけでいいのに
今日もまだ歩き続けてる
見知らぬ街の海岸線を
ただひたすら北に向かって