其々の受験勉強事情３
文字数 1,213文字
－PM7時30分－
《迦楼羅(かるら)図書館》
···あの逢馬が十朱をねぇ
う、うん··
って事は、やっぱあの祓い屋二人目は十朱の可能性が高いな··
か、カンジくん··
ん？
それが例え、逢馬くんと真那ちゃんだったとしても··あまり口外しない方がいいと思うの···
お？
おー···、そうなのか？
だって···、うちの学校はバイト禁止なんだから···
あ···あー、なるほどね
そう言う事か···
········
分かったよ！
心配すんな寧々、俺は口が硬い男だぜ？
うん！
それよりも··、黒招き猫の事をもう少し調べたかったんだけど···
今日はそろそろ閉館するから帰らないと···
だな。
まぁ後は家で調べるかぁ～
じゃあ行こっか
おう
送ってくよ
あ、有り難う···
－PM9時30分－
《白幡家－伊織の部屋》
あ～···もう疲れた！
···あら、なぁにぃ？
さっき休憩したばかりじゃないの
···奏良の作った問題集が
鬼すぎる件！
それはあれよ～？
絶対に出題される予定の難問集！
それさえやっておけば余裕で合格するってもんよ
逆に言うと、これが出来なきゃ合格しないじゃん。てか無理がありすぎる
私の頭だよ？出来ると思うのかね？
いくらアンタの頭だって、努力すれば何とかなるもんよ？
成せばなる成さねばならぬ何事も
ってね
うぐっ
あんた目指すは薬剤師なんでしょ？
将来お金に困らない為に頑張るんじゃなかったわけ？
ぬぅ··
よし！お金の為に頑張ろう！
分かりやすい子ねぇ
············
でもやっぱちょこっと休憩～
なんなのっ
いやさ、ずーーーっと気になってた事があってね
なにかしら？
奏良って、中学までは普通の男子だったよね？
············
何故今そんな事を··
ほら、うちらも
もうすぐ卒業でしょ？
だから何なのよ
謎を抱えたまま卒業なんて出来る訳ないでしょ！
···········
さあ奏良！
答えてもらうよ！
···あんたに
私の事情を話す気はないわ
なっ！！
何で！？
別に人に話すくらいの内容でもないし、今の私が私なんだから別にいいじゃない
そ、それはそうだけど··
···あんたは今の私じゃ不満なのかしら？
そっ、そんな事は無い！
ふーん···
普通の女の子は男らしい男子の方が好きなんじゃないの？
···私は
本当は··、男子ってあまり好きじゃない··
·········
自分勝手な奴も多いし、言葉使い悪かったり、心ない事言う奴もいる··
中学の時は、私なんて男勝りだったし男子からは嫌な思いばかりさせられてたでしょ？
···········
···それでも、気付けばもう高３になってて、彼氏の一人くらいは作らなきゃヤバいのかなとかも思ったよ
だから···
はぁ····
···········
だから、あの時···
無理に作ろうとして、実際は自分の気持ちが追い付いて無かった訳ね
ま、まあ··
そんな事もあったっけ～··
···て言うか
あんたが男嫌いなのは知っていたわよ
っ！！
