(二)-6

文字数 337文字

 週が明けると、今度は高知へ出張した。仕事を終わらせてホテルに戻り、パソコンを開いた。
 同級生からの反応は、予想した通り、少なかった。東京にいる俺を含めた五人はともかく、それ以外で連絡をくれたのはわずかに三人だけだった。
 真っ先に返信をくれたのは伊倉ケンイチだった。彼は現在山口県内の県立病院で外科医をしているという。病院勤務で日を空けられるか不明のため不参加との返事であった。
 次に連絡が来ていたのは渡瀬リョウからの「参加」の連絡だった。彼は現在、地元市議会議員を務めており、予め日程が決まれば予定を空けるとのことだった。彼の家は、いわゆる地元の名士で、彼の父親は市議会議員だった。彼はその父の死後にその地盤と看板と鞄を引き継いで、市議会議員選挙に出馬したらしい。

(続く)
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