第1話 「登場」
文字数 1,117文字
花園成美(はなぞの なるみ)はカバンを持って学校の廊下を颯爽と歩いている。
本橋一華(ほんばし いちか)は後ろから成美の顔を見ようと覗き驚いた表情で教室へと走って向かう。
3ーBのクラスプレートがある。
すると、一華は勢いよく教室の前側の扉を開け教室に入る。
スマホをいじっている冴島梨沙子(さえじま りさこ)の元へ走って話かける。
りさこは後ろの席の廊下側に座っている。
成美は教室の前から入り黒板にある座席表を見る。
そしてクラスメイトは成美を見つめながら騒つく。
成美は教室の真ん中を颯爽と歩く。
梨沙子と一華は小声で話す。
一華はゆっくりと頭を傾げる。
成美は後ろから二番目の真ん中の席へと向かい自分の席に座ろうとしながら洋輔に話しかける。
洋輔は後ろの席の窓側に座り左腕の肘を机に付け、窓の外を見ている。
洋輔はそっと成美の方を見る。
成美はカバンから筆記用具とノートを机に出す。
洋輔は引き出しからノートを取り成美に渡す。
成美は洋輔からノートを受け取る。
成美は少し笑いながらカバンの中から教科書を取り、引き出しに入れる。
すると太智が笑顔でカバンを持ってやってくる。
小走りで教室の真ん中を通り成美のところに来る。
そして手に持っているコーラをなるの耳元に当て始めた。
太智は成美の後ろから抱きつきながら話す。
成美は太智の手をそっとほどく。
学校のチャイムが鳴る──。
太智は洋輔の前の席に座る。
太智は椅子を傾けながら後ろを向いて洋輔の顔まで近づく。
慌てた表情で目をそらす──。
太智は少し口角をあげる。
太智は洋輔の目を見て言った後、前を向く──。