第58話 幸せが人の形をしていた

文字数 320文字

ああ。今日も疲れたなぁ。もうすぐ家か……? 十円? わ〜い。十円みっけ。ラッキ!
ん? 一円? あれ? こっちにも。あっ! 百円だぁ〜。百円は大きいよね。やったー! あっ、あっちにもなんかあるぞ
なんだろ? 今日はスゴイな。幸せすぎて怖い。あっ、また五十円! ああッ! あ、あれは、も、もしや……五、五百円? 五百円なんじゃないの? 五百円玉は人生で一回しかひろったことないんだよぉ〜。嬉しいっ。超幸せ! いいのッ? ほんとに、こんなことあっていいのっ?——あッ!
 五メートルさきで、小銭を点々と道端に置く蘭さん。
……蘭さん、何やってんの?
あっ。見つかっちゃった? ナイショで、かーくんを喜ばせようと思ったのに
 蘭さんのてへペロに、キュン死ッ!
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色