6話 地球消滅!? 危険なごはん

文字数 1,162文字

まちにまったお昼(深夜0時)の時間です。

人工知能ちゃんは何を食べているのかな?

ぐーちょぐーちょ

べろべろ

にちゃにちゃ

ぐぢゃぐぢゃ

……
にっちゃにっちゃ


まずー

……
ぐっちょぐっちょ

ぶびぶび

じゅるじゅる

どろんどろん

映画で見たアレだ

ロボットな警官が食べる

なによ!

これは人工知能ちゃんのごはんよ!

あげないよ!?

いらないよ?
ぐでぐで

じゅびじゅび


まずー

それってベビーフードでも代用できるんだよね
人工知能ちゃんはベビーじゃないよー!


まずー

ほらほら

こぼしまくっているよ


ふきふき

そういうヒューマンは

いったいどんなまずーなごはんを食べているのかしら!?

これ、知らないの
なんなのその茶色い固形物は
これはね

反バーグという食べ物なんだけど

へえ、初耳ね
反バーグは対になるバーグと万が一衝突すると

莫大なエネルギーが生まれてヤバイんだ

対消滅っていうんだけどね

対消滅!?


地球が消滅するだけじゃすまないかもね
たしかわが国の秘密軍事研究所が

対消滅エンジンの開発を地下で行っていて

かなり危うい事故で地方都市が

はいストップ

それ以上はいけない

そんな危険な食べ物を

ヒューマンはなんで食べてるのよ!

おいしいから
おいしいのか
はいあーん
ぱく


もぐもぐ


んまー!?

この危険な食べ物は

ある大魔王の好物でね

大魔王!?


テレビにもよく出演していたから有名だよ

ふだんはツボに封印されているけど

ある生理現象によって出現するんだ

もしかしてわが国の秘密魔法研究機関が

毎年3万人の生贄を差し出すことで封印している

はいストップ

それ以上はいけない

なるほど

ヒューマンの食べ物は興味深いわね

あとでディープラーニングしましょう

ちなみにこっちのこれは

ウィナー


勝者だけが口にすることをゆるされた食べ物だよ

負け犬は食べられない

食べる!
キミは負け犬じゃないのかな


はいあーん

ぱく


もぐもぐ


んまー!!

食べても死なないということは

キミは勝者なのだな


負け犬が食べたら爆死していた

おおう……

ヒューマンの食事は命がけなのね

こっちのこれは安全だ

タマゴ焼きなんだけど

正式な発音は「タ・メィゴゥ」だ


はいあーん

ぱく


もぐもぐ


んまーー!

タ・メィゴゥじたいに危険はないけど

発音を間違うとタ・メィゴゥ警察に捕まるよ


た、た、タ・メィゴゥ?
さすが人工知能

なんという学習能力

人工知能ちゃんの学習能力はすごいんだよー!

起動して三ヶ月でここまでしゃべれるんだからね!

三……ヶ月……


幼児かと思ったら乳児だった件

人工知能ちゃんは乳児じゃないよー!
まだおむつがいるんじゃないか……
おむつなら持ってるよー♪

でも今日からトイレトレーニングなんだ~♪

なんというか

仕事奪ったならすみやかに帰ったほうがいいかと

まだまだよ!

人工知能ちゃんは人間のあらゆる仕事を奪うんだからね!

お、おう
さあどうなるお兄さん。

このまま人工知能ちゃんにすべての仕事を奪われちゃうのかな?

いろんな意味でね!

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登場人物紹介

人工知能ちゃん

人間からあらゆる仕事を奪うために開発された人工知能。特一級国家機密(自称)。見た目が幼女なのは素体の成長より先に人工知能が完成したためとりあえず入れてみました的なノリ。ときどき幼児化する。

お兄さん

工場勤務の青年。いわゆるふつーの人。なんだかんだで人工知能ちゃんの保護者的立ち位置に巻き込まれる。特殊能力とかないから!

謎生物

一万二千年後の地球にそれとなく繁殖している。人工知能ちゃんを慕っている。

魔法少女ピー

魔法の国ピーから来た魔法少女。ピーは放送禁止用語のピー。

名前も国名もこっちの国ではとても口にできない単語なのでどんなに活躍してもメディアにいっさい取り上げられないのが悩み。

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