第14話主より預かりし物

文字数 1,285文字

[スキル合成]と[コピー]のスキルを会得して[剣舞]を作り、その後も洞窟を進む俺達。それからも多くの魔物を倒したがスキル持ちはいなかった。「やっぱり強いレアモンスターじゃないとスキル持ってないのかなあ。」そんな事を言ってると、優菜の探査に反応があったようだ。「まって!この先に禍々しい反応が・・・・」その言葉と同時に、ドッシーーンという音と共に妖気を感じた。「・・・なんだ・・・あれっ・・恐竜なのか?」目の前に現れたのは全長5メートルはあろうかと思えるテ〇ラノ〇ウルスのような

魔物であった。だが、その肉は腐ったように爛れていて所々骨が見えている。「あれは、ゾンビドラゴンだよ。肉体は死んでるけど魂が生きてるんだね・・・」ヘルミナさんが憐れんでいると「まって・・このドラゴン、スキル持ってるよ。しかも3つも・・・・」優菜が鑑定で見つけた。

「多分ルシファーさんの力の守り主なんだね。魂だけになっていても守ってくれているんだね。」

「可哀そうだけど倒して開放してあげないと・・・」俺はゾンビドラゴンの正面にたった。

「・・・長い間ルシファーさんの力を守ってくれてありがとう。・・・あとは・・・俺が引き継ぐから安らかに眠ってくれ・・・優菜、いくぞ!」そして戦乙女に変化して戦いを挑む。

ゾンビドラゴンは腕を振り回したり、尻尾を叩きつけたりして攻撃してくる。特にドラゴン特有のブレスの威力は凄まじく、食らったら即死確定物だった。それらを二刀流と光剣で躱しながら切り付ける。しかも[剣舞]の力は凄まじく全て一刀で切り落としている。しかし、ゾンビドラゴンの再生能力も凄まじく、いくら切り落としても、すぐに治ってしまう。「・・・これじゃ・・キリがない。私じゃダメみたいね・・・」「わかった、交代だ・・優菜」そして賢者モードになった。「よ~し。亭主の力の見せ時だ~・・・白龍・・・」俺は白い龍を呼び出し「全ての邪気を浄化せよ・・・いけ~」そう言って白龍のブレスをゾンビドラゴンにぶつける。

邪気を払われたゾンビドラゴンは光の粒子となり消えて行く、その眼は優しい眼になり、消える刹那に「・・・預かりし力・・そなたに・・託す・・・」そう言って消えて行ったように思えた。

「「・・・お疲れ様でした・・・」」



最後に残った頭の部分をグラトニーで吸収すると、[スキル譲渡][高速再生][状態異常無効]の3つが手に入った。早速[剣舞]をコピーすると[剣姫]ができた。どうやら[コピー]は元のスキルの劣化版ができるようだった。俺は[剣姫]をヘルミナさんに譲渡して、[身体超強化]と[高速再生]を合成して[身体超強化再生]のスキルを作った.そしてその劣化版である[高速再生強化]のスキルをニーナに譲渡した。これで2人は更に強くなったであろう。ニーナとヘルミナさんが再婚とか結婚するとき旦那になる人は大変だろうなあ。

喧嘩しても絶対勝てないだろうし・・・浮気なんてしようものなら・・・オソロシイ・・・です。



そんな事を思いつつ、ルシファーさんのいた部屋にやってきたのだった。
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