甘い香り

文字数 144文字

深夜に帰宅した姉が妙に甘い香りを漂わせていた。

「香水、変えたの?」

「ううん。猫を撫でたの」

話がかみ合わない、この酔っ払いめ。

「猫を撫でたらね、手にチョコレートがついたの。舐めたら甘くてね」

姉が見せてきた手のひらは赤黒く変色し、皮膚が剥がれているようにしか見えなかった。
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