アルビノ
文字数 662文字
最初は帽子をかぶっていたため気付かなかったが、瑠真の髪は白かった。それは、銀髪というより色の薄い金髪のような光沢を持っていた。瞳も青みがかっている。ハーフとかだろうか?
「アルビノっていって生まれつき色素が少ないらしい。」
富羅は、自分が背が低いこともあって、見た目で人を判断したりはしないが、それでも少々気になる。
「どうして、泊に来たの?」
「歩いて。」
おいおい、今時そんなボケするやつがいるか?でも、こいつならマジかもしれない。
「泊村に住むつもりになったのかってこと。」
富羅は冷静に話そうとしたが、ついイラッとして、きつい口調になってしまった。
「ああ、そういう意味か。」
こいつ、天然だ。
「色素が少ないってことは、紫外線に弱いってことなんだ。だから、なるべく日差しの弱い北のほうに住もうと思ってね。それに、海岸の風景になんだが懐かしさを感じたんだ。」
「そうか。大変なんだな。」
富羅は、気の毒になった。植物と動物の違いはあるが、医者と名のつく職業を目指している者としては心が痛む。
「仕事は?」
「今は、無職。別に食べるのには困ってないから。」
髪が白いせいか老けて見えるが、二十歳前後だろう。この歳で無職ってやばくないか。早いとこ引き上げようと思う反面、なんとなく気になる。羊か狼か。可憐な乙女が一人で若い男の家にいるって、やばい。絶対にやばいよ。
ふと、水槽に映るオレンジのジャージ姿の小柄な自分の姿が見えた。どうみても地元の中学生だ。色気がない。でも、ロリコンってこともあるからな。
「アルビノっていって生まれつき色素が少ないらしい。」
富羅は、自分が背が低いこともあって、見た目で人を判断したりはしないが、それでも少々気になる。
「どうして、泊に来たの?」
「歩いて。」
おいおい、今時そんなボケするやつがいるか?でも、こいつならマジかもしれない。
「泊村に住むつもりになったのかってこと。」
富羅は冷静に話そうとしたが、ついイラッとして、きつい口調になってしまった。
「ああ、そういう意味か。」
こいつ、天然だ。
「色素が少ないってことは、紫外線に弱いってことなんだ。だから、なるべく日差しの弱い北のほうに住もうと思ってね。それに、海岸の風景になんだが懐かしさを感じたんだ。」
「そうか。大変なんだな。」
富羅は、気の毒になった。植物と動物の違いはあるが、医者と名のつく職業を目指している者としては心が痛む。
「仕事は?」
「今は、無職。別に食べるのには困ってないから。」
髪が白いせいか老けて見えるが、二十歳前後だろう。この歳で無職ってやばくないか。早いとこ引き上げようと思う反面、なんとなく気になる。羊か狼か。可憐な乙女が一人で若い男の家にいるって、やばい。絶対にやばいよ。
ふと、水槽に映るオレンジのジャージ姿の小柄な自分の姿が見えた。どうみても地元の中学生だ。色気がない。でも、ロリコンってこともあるからな。