ミサキの約束 プロット

文字数 1,633文字

起) 深海からナゾの生命体『アビスモ』が現れ、襲いかかってくる近未来。
 侵略を続けるアビスモに対抗するため、世界各国は国際機関『コーストガード』を設立。

 マグノリア・海野ミサキは、小学5年生になったばかりの男の子。
 2年前、街をアビスモが攻撃し、家族とはぐれてしまったところをコーストガードの隊員に助けられる。
 命の恩人と再会を約束したミサキは、コーストガードの隊員となるべく、千葉みなとのアカデミーに通って訓練を受けていたが、成績は振るわず、実力テストでも目立った活躍はできなかった。
 実力テストの翌日、コーストガードで装備開発をしている父親の頼みで、ミサキは犬獣人型アンドロイド『ズムウォルト』と共同生活することに。

承) ズムウォルトは、コーストガードの隊員としてアビスモと戦うアンドロイドとして開発されたが、人格や成績が安定しないという不具合を抱えていた。
 ミサキの父親が、毎日ミサキの話をズムウォルトに聞かせ、動画や写真も見せていたこともあって、ズムウォルトはミサキに興味を持ち、ミサキの話題が出ると性能が安定するようになる。
 父親は、ズムウォルトが常に最高のパフォーマンスを発揮できるようになるまで、ミサキと共同生活させることにした。
 が、純新無垢の人格を与えられているズムウォルトは、ミサキに懐いたはいいものの、予測不可能な行動や言動をしてしまい、アカデミー内でも有名なトラブルメーカーとなってしまう。

転) ズムウォルトと共同生活を続け、訓練を受けていたミサキたちに、対アビスモ用の武器『リグ』が支給される。
 リグは、変形によって直接攻撃モードと射撃モードの切り替えが可能な武器で、クラスメイトには剣とライフルに変形する量産型の『チャールズ・F・アダムズ』シリーズが支給されたのに対し、ミサキには『ワスプ』シリーズのカスタム機『マキン・アイランド』、ズムウォルトには分離・合体モードを備える専用機『DDG-1000』が支給されたことで、クラスメイトと諍いが起きそうになる。

 そんな中、千葉みなと近海にアビスモの集団が出現。
 集団はアカデミーに向かっていることが判明するも、実戦も経験している中等部や高等部の生徒はお台場で開催されている交流会に参加するため不在。
 さらにコーストガードも慢性的な戦力不足に陥っているため、ミサキたち5年生や6年生も、アカデミー防衛隊として出撃せざるを得なくなる。

結) 出撃したミサキたちは、ついにアビスモと交戦。
 ミサキは、変形しないが盾/ブレード/キャノンの機能を併せ持つマキン・アイランドを使いこなし、父親がミサキのために搭載しておいたシステム『オーバードライブ』を発動。
 高出力レーザーを放つ『バスターキャノン』を連発し、オパビニアやアノマロカリスをはじめとするアビスモの群れを蹴散らす。
 しかし、バスターキャノンの連発でマキン・アイランドがオーバーヒートしてしまい、一転してピンチに。
 だが、追い詰められたミサキの姿を見てズムウォルトが覚醒。
 普段は「俺」で天然キャラだったズムウォルトの人格が、「私」という真面目な軍人のものに切り替わり、高い戦闘能力と冷静な指揮で防衛隊を統率しながら、ミサキと抜群のコンビネーションでアビスモの集団を率いていたボス『アーケロン』を撃破する。

 アカデミーを守った日の夜。
 5年生代表として報告などを終わらせたミサキは、帰る途中でズムウォルトに誘われ、岬へ星を見に行く。
 ズムウォルトは、2年前の戦いのあと、テスト中に起きたトラブルのせいで、人工知能が不安定になってしまっていたとミサキに説明。
 その後、「またミサキに会えてよかった」とつぶやき、ミサキも「ボクも、キミと会えてよかった」と答える。
 2年前の戦いでミサキを助け、再会を約束した命の恩人は、テストのために出撃して偶然近くを通りかかったズムウォルトだったのだ。
 再会したふたりは、寮の門限までいっしょに星を眺めることにする。
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