わたしの色

文字数 365文字

枯れたひまわりのような落雷
その響きに水車は加速して
水平線に波紋を立てる
季節がまた回る
高層ビルの屋上から
わたしたちを眺めている
もう一人の自分の姿が
いつまで経っても
どうしても消えやしない
満月の光が障子を青白く染めて
寝返りを打つのも億劫になるような
今年もそんな季節がやってきた
米を研ぐ音が聞こえる
手足に力を入れてみる
朝日を浴びたいと
眠たい体は起きてくれるだろうか
夜空を見上げたいと
立ち上がる力はまだあるのだろうか
人に鮮度があるように
季節にも鮮度があるようだ
朝焼けの色
青い空の色
夕焼けの色
悲しみの色
あなたの色
わたしの色
雨の日も
雪の日も
誰かの目には映っては消えて

わたしのいない色

戸惑うわたしを横目に
あなたはいつも一人で夜空を見上げて
ごく自然と星を見つける
枯れたひまわりのような落雷
その響きに水車は加速して
回る
回る
目の回るなかあなたを見つめて
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