早朝のジョギング

文字数 627文字

彼は暖かい季節になると早朝ジョギングを始める。


寒い時期は走らない。


理由は…

『寒い日のジョギングは楽しくないから…』

って言ってた。


体力作りやダイエットの為に走るわけじゃないんだって。


だから夏に痩せて冬に太る。


体重の増減は15キロ。


まるで冬眠する熊だよ。


彼は変わった格好で走る。


白い綿のTシャツにフリース。


更に部屋着用の古いトレーナーとランニングウェア。


首にはタオルを巻いてる。


とにかく厚着で走る。


十数分も走ると汗だくになる。


この格好で走ると走破後の達成感や爽快感が違うんだって。


でも見た目の爽やかさは全く無いよ。


彼は5時に起きたら珈琲を飲んですぐに出発する。


珈琲には脂肪を分解してエネルギーに変換する効能があるんだって。


その状態で走ればバンバン脂肪を燃やせる!


・・・・・・!?


あれ?


ダイエット目的じゃないんじゃなかったっけ?


とにかく1時間30分走り続ける。



そして帰宅後にシャワーを浴びて小休憩。


7時に奥さんと娘さんを起こす。


これが彼の夏の晴れた朝の日課だよ。


私が彼に初めて会ったのはたぶんこのジョギングだと思う。


私も同じ様な時間帯にジョギングをしているの。


彼はすれ違う人に挨拶をする。


意識する前から何度か挨拶を交わしていた事を憶えていた。


初印象は汗だくのオジサンだったよ。
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登場人物紹介

ヒロイン(HN:藍苺ランメイ)


北海道の土産店に勤める高卒女性社員。

社会人として頑張っているがまだ若い。

趣味は自分磨き。


写真素材[モデル:Lala*]

武藤さん


仲卸しの営業マン。

妻子持ちの働き盛り。

ブルーベリーを使った中国酒が好き。

無糖あずは無関係(゜-゜)


写真素材[モデル:ゆうせい]

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